青森市の新城(しんじょう)中学校の生徒が版画家(はんがか)の橋本尚恣(はしもとなおつぐ)さん=同市=と一緒(いっしょ)に、ロードローラーを使った大型版画「ミチバタ版画」を制作(せいさく)しました。「顔」をテーマに生徒たちが彫(ほ)った作品は、個性豊(こせいゆた)かでユーモアたっぷり。同市で先月13〜28日に開催(かいさい)した版画を中心とした美術(びじゅつ)公募展(こうぼてん)「AOMORI PRINT トリエンナーレ」に合わせた企画(きかく)で、大きな布(ぬの)に刷り、のれんとして会期中にまちなか33店舗(てんぽ)に展示(てんじ)されました。
開幕日(かいまくび)の13日、市民美術展示館前。同中美術部員14人が、数十枚の版木に思い思いに絵の具をぬっていました。橋本さんや市文化スポーツ振興(しんこう)公社の職員(しょくいん)らにバトンタッチし、4枚(まい)1組で道路上に並(なら)べて大型帆布(はんぷ)を重ね、その上をゆっくりとロードローラーが進みます。慎重(しんちょう)に布をはぎとるとプリント完了(かんりょう)! 見事な刷り上がりに「おー」「すご〜い」と歓声(かんせい)が上がりました。
美術部長の嘉瀬裕葵(かせゆうき)さん(3年)は「見る人に楽しんでもらいたいという思いで彫った。工事現場(げんば)で使うロードローラーで版画なんて想像(そうぞう)がつかなかったけど、圧力(あつりょく)がすごくてきれいにできた」とうれしそう。橋本さんは「顔がいっぱいで楽しいのれんなので、街のにぎわいにもつながる。版画の街・青森にぴったり」と話していました。