2017年に国の重要無形文化財(ざい)に指定された、本県の伝統(でんとう)工芸「津軽塗(ぬり)」。その製作(せいさく)に子どもたちが挑戦(ちょうせん)する体験教室が1月11日、平川市文化センター内の平賀(ひらか)公民館で開かれました。同市や弘前市などの小学生26人が、津軽塗の模様(もよう)を出す作業に励(はげ)みました。
津軽地域(ちいき)の弘前市など8市町村でつくる特別地方公共団体(だんたい)「津軽広域(こういき)連合」が、子どもたちにものづくりの楽しさを知ってもらおうと主催(しゅさい)しました。
児童たちが体験したのは、あらかじめ塗(ぬ)りが施(ほどこ)されている、木のスプーンやプラスチックのアクセサリーを水で濡(ぬ)らした紙やすりで削(けず)り、津軽塗の模様を浮かび上がらせる作業です。田舎館村の津軽塗職人(しょくにん)、工藤広一(ひろいち)さん(56)に「競争でないから、急がなくていいよ」などとアドバイスをもらいながら、粗(あら)さの違(ちが)う3種類の紙やすりを使い分けて一所(いっしょ)懸命(けんめい)に手を動かしました。「(模様が)出てきた出てきた」などと歓声(かんせい)が上がりました。
2時間ほどの慣(な)れない作業で、手や指が疲(つか)れて休み休み作業する児童や、塗りを削りすぎて白い木が見えて「やっちまった」と苦笑いする児童もいました。
弘前市時敏(じびん)小1年の小山内(おさない)初月(はつき)さん(7)は「見たこともない模様が出てきて、楽しかった」、平川市の平賀東小5年の丹代(たんだい)裕貴(ゆうき)君(11)は「削りすぎた所もあったけど、うまく削れた所もあったので良かった」と感想を話してくれました。