青森市松原の棟方志功(むなかたしこう)記念館でヒマワリが咲(さ)きました。このヒマワリ、ただのヒマワリではありません。油絵「ひまわり」で有名な画家ゴッホが暮(く)らしたフランス・アルルの種から育ったヒマワリです。同館では、異国(いこく)の雰囲気(ふんいき)を感じさせる黄色い大輪が来館者を出迎(でむか)えていました。
同館が紹介(しょうかい)している棟方志功は、青森市出身の世界的な板画家です。志功は若(わか)いころゴッホの「ひまわり」を見て衝撃(しょうげき)を受け、「わだばゴッホになる」と画家を目指しました。その後、板画で有名になりましたが、69歳(さい)の時にはヒマワリを描(えが)いた油絵「太陽花」シリーズを発表しています。
同館のスタッフは、志功が憧(あこが)れたゴッホのヒマワリを育てようと、来館したフランス人女性(じょせい)のマリボンヌ・ウェッシュさんにお願いして、アルルから4種類のヒマワリの種を送ってもらいました。4月末に植えた種は順調に育ち、今では背丈(せたけ)が2メートル以上に。8月3日ごろから普通(ふつう)のヒマワリのほか、花びらが薄(うす)い黄色や濃(こ)い茶色のもの、背丈が低いものなど、いろいろなヒマワリが次々と咲きました。
夏休みで同館を訪(おとず)れた千葉(ちば)県茂原(もばら)市の高橋(たかはし)輝斗(あきと)君(小6)や宮城(みやぎ)県利府(りふ)町の富木(とみき)公太(こうた)君(小5)は「背がすごく高い」「色が薄いのは初めて見た。とてもきれい」と驚(おどろ)いていました。
同館の小野(おの)次郎(じろう)館長は「枯(か)れないようにスタッフが毎日水をあげたかいがありました。きれいに咲いてホッとしています」と話していました。