日本経済の現状や米中の政治情勢について語った吉崎氏

 東奥情報懇談会3月例会が14日、青森市のホテル青森で開かれ、双日総合研究所の吉崎達彦チーフエコノミストが「2018年の日本経済展望」と題して講演した。吉崎氏は日本で半導体や自動車の輸出が好調なことから「日本のモノづくりは(好調だったころに)戻ってきている」と述べた。

 吉崎氏は、現在の世界政治・経済について「ひどい政治と好調な経済」という英紙フィナンシャル・タイムズの論評を紹介した。トランプ米大統領の特徴を「テレビマンとしては天才」と演出家とみなし、トランプ氏の型破りな言動を「有権者受けを狙った」と分析。対北朝鮮外交が次のアピール材料になるとし、日本が振り回されるリスクについて述べた。

 一方、世界の貿易量の伸びが大きくなっており、世界経済は好調を続けているとし、日本経済も人工知能(AI)に欠かせない半導体や自動車の輸出が好調なことを紹介。「海外(の経済)が良いので、日本もそこそこいく」などと18年の見通しを示した。

 吉崎氏はまた、高齢者や女性、外国人労働者が増えているため、人口減少下にもかかわらず日本の就業者数が過去最高を更新しているとのデータを提示。「労働者の待遇が悪く、労働者が増えても個人消費が伸びていない。大きな問題だ」と課題を挙げた。

 吉崎氏は東奥日報紙掲載の評論「時流時論」の執筆者にもなっている。