遮光器土偶の石造モニュメント前でつがる縄文遺跡案内人の松木さん(左)と坂本さん=地図(1)

 亀ケ岡遺跡内のしゃこちゃん広場からスタート。案内所には、つがる縄文遺跡案内人を務める同市の坂本紀子さん(60)と松木文子さん(60)が待機していた。同遺跡出土の遮光器土偶の巨大石造モニュメントの前で、「きょうは寒いので観光客が来ないかも」と話す2人に見送られ、出発した。

 645歩
田小屋野貝塚内にある女性の人骨出土現場=地図(2)

 同広場前の県道を車力方面に約200メートル進んだ、道路左側の小高い一帯が田小屋野貝塚。約6千~4千年前の集落遺跡で、現在は水田や畑として利用されている。敷地の一角からは縄文人の女性の骨も出土した。

 2605歩
めぶき会交流会で披露する踊りを練習する「華しょうぶの会」のメンバー=地図(3)

 県道に戻って、しゃこちゃん広場手前を右折し、同地区中心部へ。通り沿いの民家のあちこちの庭先では柿の実がたわわに実っていた。時折冷たい風が吹き付け、落ち葉が空中に舞う。ついに小雪もちらつき始めたころ、館岡コミュニティ消防センターに着いた。正面玄関には「めぶき会交流会場」の看板。中に入ってみると、地区住民たちが翌17日開催の交流会に向け、カラオケや手踊りの練習に励んでいた。

 「めぶき会」は2011年、東日本大震災をきっかけに、地域住民の絆を深めようと館岡など周辺5地区の女性たちで組織した。現在の会員数は約100人で、年1回この時期に交流会を開いている。手踊りの練習をしていた「華(はな)しょうぶの会」の野呂志美代会長(75)は「農閑期に入る9月ごろからみんなで集まって楽しく踊っている。交流会で踊りを披露するのが楽しみ」と話した。

 

 4356歩
しきろ庵の工房で陶芸教室の参加者に指導する一戸さん(中)=地図(4)

 住宅街を抜け、同市名産のスイカ畑が広がる道を西に進むと、右手にギャラリー「しきろ庵」が見えてきた。裏の工房をのぞくと、津軽亀ケ岡焼を40年以上作り続ける陶芸家一戸広臣さん(65)が笑顔で迎えてくれた。12月6日から開催の干支(えと)(子(ね))展に出展する来年のネズミの置物を制作中という。「干支が一回りしネズミを作るのは2回目だがやはり難しい」と一戸さん。この日は月1回の陶芸教室で、青森市や藤崎町などから参加した3人と一緒に粘土をこねていた。

 7081歩
亀ケ岡石器時代遺跡の出土品と中村さん=地図(5)

 最後に、亀ケ岡遺跡から出土した土器などの遺物を展示している縄文館を目指した。約30分後、大溜池のほとりに立つ縄文館に到着。20年以上事務員を務める中村千祈子(ちえこ)さん(65)は「今夏に世界遺産の国内推薦候補に決まってから、ここを訪れる観光客が増えた」と笑顔で話した。

 10928歩

 しゃこちゃん広場に戻り、坂本さんと松木さんに再会。コーヒーを1杯いただき、歩数計を見ると10928歩。案内所は今月下旬から来春まで冬季閉鎖されるが、2人は「目指すは世界遺産。来年も縄文遺跡案内人を務め、訪れる人たちにその魅力を伝えたい」と口をそろえた。