150歩
店先に並び、道行く学生たちに目を細める林さん(左)と松本さん=地図(1)

 祭り日和の晴天となった8日。午後5時すぎに会場の南端からスタートした。学生や親子連れでにぎわう通りを北へ進むと、リサイクルショップ「ギャラリーRin」を営む林あき子さん(71)が店先で友人の松本龍子さん(87)と談笑していた。「今日は子ども連れがいつもより多い。やっぱり人が来てると楽しいですね」と林さん。

 店先に置いたいすには入れ替わり立ち替わり人が座り、林さんとおしゃべりしては去って行く。松本さんは「みんな彼女の友だちやお客さん。私も年が離れているけど仲良しですよ」と話した。林さんは「安心して遊べるのか、孫の友だちもよく来るの」と笑顔を見せた。

 516歩
家族で野菜や果物を販売した(左から)森山太一朗さん、綾香さん、将太郎君、穂菜美さん=地図(2)

 屋台を眺めながら歩いていると、野菜や果物を売っている弘前市の農家・森山太一朗さん(40)、穂菜美さん(31)夫婦と出会った。自分たちの畑で取れた農作物を販売しているという。

 この日はトウモロコシや枝豆、リンゴなども売っていたそうだが、売れ行きが好調で声を掛けた時に残っていたのはトマト3袋だけだった。穂菜美さんが「子どもたちも手伝ってくれましたからね」と言うと、長女の綾香さん(9)と長男将太郎君(7)もにっこり。

 「もう商品は売れちゃったけど、食べてみて」と太一朗さんのお言葉に甘えて、夏に取れる「恋空」というリンゴを一切れいただいた。さっぱりした後味が渇いた喉に染み渡る。

 908歩
祭りの運営を担う実行委員会の玉熊さん=地図(3)

 会場を北の端まで歩き終え、折り返す。みちのく銀行浪打支店前付近のテントには、黄色いTシャツを着た浪打銀座商店会が中心となって結成した「青森にぎわい創出実行委員会」のメンバーたちが集まっていた。会計担当の玉熊正一さん(72)は「浪打銀座商店会は地域の顔。最近は若い人が多くなってきて、祭りにもみんな積極的に参加してくれる」とうれしそうに話す。

 盛り上がるステージを指さし、「このあと、私もステージに立つんですよ」と教えてくれた。せっかくなので見ていこう。

 1050歩
バンド仲間とステージに立ち、真剣な表情でエレキギターを演奏する玉熊さん(右端)=地図(4)

 ステージ付近に移動して待っていると、玉熊さんはバンド仲間と一緒に登場した。先ほどまでの気さくな印象とは一変し、真剣な表情でエレキギターを弾いている。軽快な演奏で観客を沸かせた。

 1250歩
忙しい合間に笑顔で撮影に応じる「青い郷里」の松山社長(左)とスタッフ=地図(5)

 すっかり日が落ち、そろそろおなかがすいてきた。屋台のフランクフルトやたこ焼きに引かれたが、日ごろの食生活を考慮して、「お総菜」ののぼりが立つテントへ。介護給食の提供などを行っている「青い郷里(もり)」のスタッフが県産の材料にこだわって作った総菜が並ぶ。同社の松山留美子社長は「6月に浪打に会社を移して、初めて参加した。お客さんには、地産地消にこだわって料理を提供していると知ってもらえたら」と話す。

 迷ったが売れ筋の「フライド長芋」を一つ購入。大きめに切ったナガイモに、カレー風味の衣がよく合う。食べ歩きながら帰路についた。約2時間、ねぶたの熱気とは違う和やかな夏祭りを堪能できた。