「財政力指数」は地方自治体の財政の豊かさを示す指標。自治体の税収基準財政収入額(自治体の税収)を、基準財政需要額(自治体が一定の行政サービスを提供するために必要な額)で割って得られた数値を、その年度を含む過去3年間で平均して求める。

 「地域経済分析システム」(RESAS=リーサス)で2016年分を見ると、全国平均を100とした場合、青森県は岩手、秋田両県とともに6割強程度と低く、豊かとは言えない状況だ。

 「経常収支比率」は低いほど財政運営に弾力性があり、政策的に使えるお金が多くあることを示す。青森県はほぼ全国平均並みだ。

 歳入に占める借金返済額の割合を示す「実質公債費比率」は全国平均を上回っているが、秋田県と同程度で、北海道、岩手県に比べると低く抑えられている。

 将来負担すべき実質的な負債を示す「将来負担比率」は隣道県や全国平均より圧倒的に低い。

 「人口当たり職員数」「人口1人当たり人件費・物件費等の決算額」はともに全国平均より高く、地方公務員給与の水準を示す「ラスパイレス指数」は全国平均や隣道県に比べると低いが、大きな差はなかった。

▼自治体は柔軟な発想を
 弘前大学教育学部 専任講師 蒔田 純氏

 青森県の将来負担比率は全国平均よりも良いし、近隣の道県よりだいぶ良い。実質公債費比率も全国平均を上回っているが、近隣の道県と比べると見劣りはしない。

 ただ、財政健全化の道筋がつき始めたとはいえ、県債残高は1兆円超で、本年度の一般会計当初予算6650億円よりはるかに多い。健全化そのものが達成されたのではない。

 チャートからは人口当たりの職員数は少し多いが、給料面では他道県とほぼ変わらないことも分かる。

 財政力指数は全国平均より低い。自主財源で賄えない必要額を地方交付税や県債で補うが、国の財政が厳しい中で今後が心配だ。地方自治体同士の助け合いは既に論点の一つとして出てきているが、さらに盛り上がっていくのではないか。

 自主財源を増やすためには、地域を見つめ直し、魅力を再発見・発信する必要がある。

 保有資産や技術をインターネットを介して貸し出すシェアリングエコノミー(共有型経済)など、新しいテクノロジーを使ったビジネスを活用する自治体が出てきている。自治体には、新しい考え方やビジネスを課題解決に使う柔軟な発想が求められる。