「地域経済分析システム」(RESAS=リーサス)で青森県の有効求人数と有効求職者数(2017年度)を細かく見ていくと、事務的職業や運搬・清掃等で求職者数が求人数を大きく上回っている一方、サービス、専門的・技術的職業、販売、介護関係、建設・採掘など多くの職業・職種で求人数が求職者数を上回り、雇用のミスマッチが生じている。

 事務的職業では、有効求人数2万2192人に対し、有効求職者数は6万6064人と3倍近くに上っている。

 運搬・清掃等の職業も有効求職者数は5万9200人で、有効求人数の3万3021人を上回る。

 一方、有効求職者数が有効求人数の半分に満たない職業・職種も多い。

 サービスは求人8万34人に対し、求職者は3万5156人。専門的・技術的職業は求人5万2853人に対し、求職者は2万5504人。建設・採掘も求人2万5343人に対し、求職者は1万342人。介護関係職種は求人3万7890人に対し、求職者数1万5039人にとどまる。

 警備員などを含む保安の職業は求人6203人に対し、求職者は1806人と3割にも満たない。

▼給料の低さ 雇用に影響
 青森地域社会研究所常務理事 竹内 紀人氏

 青森県の場合、介護や建設、販売、サービス分野での人手不足や雇用のミスマッチが問題だ。

 近年の有効求人倍率の高さは、ある時期までは景気回復の影響だった。しかし、今は人口減少、ひいては労働力人口の不足が如実に響いている。求人が出ても、15~64歳の人口が減っているから求職が減り、充足できない状況だ。

 ミスマッチの点では、まず「きつい」「体が汚れる」といった仕事より事務系の仕事が好まれるが、青森県に事務職ばかりあるわけではない。さらに、きついとされる介護や建設、飲食系などは給料が低い。

 また、都市との給料格差で、介護や建設の仕事をしたいなら、大都市に行った方がいいとなる。人口の県外流出の要因にもなる。

 経営者の立場では、時給を10円上げると死活問題。しかし、給料を上げなければ、県外に人材が逃げる。

 待遇改善のためには企業がもうけていなければならず、経営者は規模拡大や効率化を目指さなければならない。きつい仕事をすれば、その分給料をもらえるなら、建設や介護にも人は流れるだろう。観光関連では、面白い仕事にできるかどうかも問われる。