「地域経済分析システム」(RESAS=リーサス)で企業の構成割合(2016年時点)を見ると、青森県は卸売業・小売業、宿泊業・飲食サービス業、生活関連サービス業・娯楽業が占める割合が高かったのに対し、製造業の割合は全国に比べて大幅に低かった。

 青森県、全国とも卸売業・小売業が2割を超え、トップとなっている。ただ、青森県の24.0%に対し、全国は21.8%で青森県が2.2ポイント高い。

 次いで多いのは、宿泊業・飲食サービス業。青森県15.4%、全国13.3%で、青森県が2.1ポイント高い。3番目に多いのは青森県が洗濯や理容、美容、浴場、娯楽といった生活関連サービス業・娯楽業の12.9%。全国は建設業の11.2%だった。青森県の建設業は12.0%。

 青森県と全国で最も違いが際立ったのは製造業。全国は10.0%だったのに対し、青森県は5.7%と4.3ポイントの開きがあった。

 青森県は医療・福祉(6.9%)、不動産業・物品賃貸業(6.5%)、学術研究・専門・技術サービス業(3.3%)なども全国に比べ割合が低かった。

▼高速道開通の遅れ影響
 青森中央学院大学経営法学部教授 塩谷 未知氏

 企業の構成割合で、青森県は製造業の少なさが全国との比較では顕著だ。

 全国を見ると、自動車産業など、製造業が強い地域は限られている。全国に比べて割合が低い東北でも、岩手県までは製造業の誘致企業が多い。青森県は高速道路の整備が遅れ、開通時には国内に工場を移す時代は終わっていた。タイミングを逸したと言える。

 逆に、高速道路開通の遅れが卸売業・小売業の発達につながったのかもしれない。人が生活する場所には小売業ができ、交通面での効率からも卸売業は必要だった。地元の卸売業・小売業の中には地域の中で力を蓄え、県外に進出している企業も見られる。

 宿泊業・飲食サービス業は青森県が観光や温泉といった資源に恵まれ、特に宿泊業は首都圏から遠いため、多いのかもしれない。

 今後の青森県の産業構造は、インターネットによる影響がさらに大きくなるのでは。ネットショッピングが普及する中でうまく生かせれば、青森県に好影響を及ぼす可能性も大きい。また、青森県の産業構造を変える外部要因では、ロシアの景気が良くなれば、青森県など北日本に好影響を及ぼす可能性が考えられる。