困(こま)っている人を助けるために、さまざまな法律(ほうりつ)を使って解決法(かいけつほう)を導(みちび)き出す“弁護士(べんごし)”。その名の通り、人を弁護するのが仕事です。弘前市出身の笹晃説(ささてるのぶ)さん(29)は、五所川原市のさくら総合法律事務所(そうごうほうりつじむしょ)に入所して1年目の新人です。「相談者の表情(ひょうじょう)がどんどん明るくなって元気になる姿(すがた)を見ると役に立てて良かったなと私自身(わたしじしん)もうれしくなります」と笑顔(えがお)で話します。
弁護士の仕事には、法律に関(かか)わる相談やトラブル解決のための示談交渉(じだんこうしょう)、訴訟(そしょう)などの民事事件(みんじじけん)や犯罪(はんざい)で捕(つか)まった容疑者(ようぎしゃ)からの相談などの刑事事件(けいじじけん)があります。
それぞれのケースで、相談者の言い分を相手や裁判(さいばん)所にわかってもらえるように説得できる証拠(しょうこ)を集め、書類として提出(ていしゅつ)します。締(し)め切(き)りがあるためスケジュール管理もしっかりやらなければいけません。
笹さんは、小さいころから本や新聞を読むのが好きで、新聞を読み終えてから学校に行っていたほどです。社交的だった笹さんの周りにはいつもいろんなタイプの友達がいました。「友達とたわいもない話をするのが大好きでした。友達からの相談も多く、どちらかといえば、相談するよりされるタイプ。でも、嫌(いや)じゃなかった」と頼(たよ)られることにうれしさを感じる気持ちが弁護士の原点になりました。
現在(げんざい)、笹さんが抱(かか)える仕事は十数件(じゅうすうけん)。月に4件ほど新しい相談が入ってきます。「先輩(せんぱい)弁護士からのアドバイスを受けながら、これからたくさんの経験(けいけん)を積んで困っている人の役に立ちたい。頼りにされて、気軽に相談してもらえるような弁護士になりたいです」と話します。
弁護士を目指す子どもたちへ向けて「本や新聞を読んで世の中の動きに関心を持つことも大事ですが、弁護士は人と関わることが多い仕事。人の心を理解(りかい)できるようになるには、いろんなタイプの人とコミュニケーションをとっておくことが大切ですよ」とアドバイスをくれました。