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弘前銘醸の赤れんが倉庫=地図(1)

 正門から北に向かうと、れんが造りの建物がある。倉庫業・製氷業などを営む弘前銘醸の赤れんが倉庫だ。倉庫は1918(大正7)年に同市の実業家・福島藤助により酒蔵として建てられた。現存する4棟の倉庫は営業倉庫として今も現役だ。同社の加藤宏幸社長は「町のシンボルとして活用していきたい。傷みがあり修理は大変ではあるけれど、できる限り大事にしていきたい」と話した。

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弘前銘醸の加藤社長が教えてくれたれんが造りの変電所跡=地図(2)

 「れんがの建物なら近所にもう一つあるよ」と加藤社長が教えてくれたのが富士見町の変電所跡。大通りを外れて5分ほど歩くと、桜の木に囲まれてぽつんと立つ赤れんがの建物が見えてきた。加藤社長によると、福島は酒造のために西目屋に水力発電所を建て、そこで作った電気をここ富士見町まで送っていたとか。しんと静かな林の中で、大正時代の実業家のバイタリティーに圧倒された。

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弘大カフェの山本店長=地図(3)

 弘大正門の北側にある旧制弘前高校外国人教師館の中には「弘大カフェ成田専蔵珈琲店」がある。隣の小公園では6月1日、同大創立70周年を記念して太宰治文学碑のそばに肖像のレリーフが設置された。カフェでは、同月25日から太宰の生誕110周年に合わせた新メニュー「太宰治と珈琲~太宰治が愛した花~」(税込み864円)を販売。コーヒーと干菓子に、太宰の「めくら草紙」の一節にちなんだ一輪の花が添えられている。店長の山本雅章さん(28)は「全国から訪れる太宰ファンに召し上がってほしい」と話した。

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弘大教育学部1年の工藤さん=地図(4)

 おいしいコーヒーでリフレッシュしたところで、弘大文京町キャンパス内をぶらぶら。総合教育棟の近くでベースギターを持った工藤晴香さん(教育学部1年、三沢市出身)に出会った。ベース歴は約1年半で、現在は7月の新人ライブに向けて練習中だという。「心臓に響く低い音が好きでベースを始めた。自分が楽しく弾く姿を見て、一緒に楽しいなと思ってほしい」と笑顔で語った。

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「ゆうやけこやけ」で20年以上働く小林さん=地図(5)

 キャンパスを出て弘南鉄道大鰐線・弘前学院大前駅方面へ向かう。カンカンと鳴る踏切警報機の音や立ち並ぶ学生向けアパートの間をのんびり歩くと、10分ほどで「西弘地区」に到着。弘大生におすすめされた「ゆうやけこやけ」に入ってみる。居酒屋でありながら、定食メニューが充実。40年以上学生たちに愛されてきたのも納得だ。20年以上店員をしているという小林勉さん(58)は「年々学生さんがお酒を飲まなくなって、定食ものが人気。チキン南蛮定食と関節チップ(なんこつ揚げ)は昔から変わらないメニュー」と話す。

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「惣菜さとう」の店主・佐藤さん=地図(6)

 隣からも、おいしそうな揚げ物のにおいが。のぞいてみると「惣菜さとう」の店主・佐藤剛さん(75)が忙しそうに定食を盛りつけていた。山盛りごはんとトンカツやハンバーグ、唐揚げがお皿にいっぱい。「この辺りでは学生に人気がないと商売にならない。腹いっぱい食べてもらいたいね」と優しい笑顔をみせた。