子どもたちに食事の栄養バランスや地産地消(ちさんちしょう)(地元で生産した物を地元で消費すること)の大切さを考えてもらおうと、五戸町の小中学校で今年も「バイキング給食」がスタートしました。いつもの給食時間と違(ちが)って、栄養やマナーの勉強をしながらみんなで楽しく味わう給食会です。子どもたちは「毎日バイキングでもいい」と、“ハナマル”級の人気ぶりです。
五戸町内10小中学校の学校給食を作っている町学校給食センターによると、同町のバイキング給食は17年ほど前から行われています。本年度は2日からスタートし、来年1月までに8小中学校で1回ずつ行う予定です。県内では十和田市や上北郡などの学校でも行われています。
五戸町で今年最初のバイキング給食が行われたのは倉石小学校(全校児童126人)です。体育館中央の長いテーブルの上には主食や主菜、副菜、デザートごとにさまざまな料理がずらりと並(なら)びました。
メニューは県内で生産、収穫(しゅうかく)された農水産物を使ったものばかり。「りんごパン」は、米粉(こめこ)パンに倉石産のリンゴ「紅玉(こうぎょく)」の実や皮を含(ふく)んだもので、リンゴジュースも紅玉で作られました。さらにギョーザや鶏(とり)香味(こうみ)焼き、焼きホタテ、メロンなど、青森県産のオンパレード。また、学区の農家が作ったキュウリやミニトマト、タマネギなどの野菜も使われました。
ホウレンソウのごまあえをおかわりした清水(しみず)亮馬(りょうま)君(5年)は「好きな食べ物を持ってきてみんなで食べるのが楽しい。毎日バイキング給食ならいいなあ」とニッコリ。菊地(きくち)大樹(だいき)君(6年)も「おいしいし、おかわりができるのがうれしい。1年から6年まで一緒(いっしょ)に食べるので、より仲良くなれます」と話します。
五戸まつりに参加した翌日(よくじつ)とあっておなかもペコペコだったのか、この日の料理は完食でした。講師(こうし)を務(つと)めた五戸小学校栄養教諭(きょうゆ)の上野(うえの)留美子(るみこ)さんは「主食や副菜をバランスよくとることや、他の人のことも考えるなどマナーを知ることができるのがバイキング給食。自分が食べられるだいたいの量も分かったと思います」と話していました。