南部町(なんぶちょう)は2006年に南部町(なんぶまち)、名川町(ながわまち)、福地村(ふくちむら)が合併(がっぺい)して誕生した町です。町を流れる馬淵川(まべちがわ)沿いに平野が広がっています。南西部にそびえる名久井岳(なくいだけ)の丘陵(きゅうりょう)では果樹(かじゅ)が栽培(さいばい)されています。
工藤祐直(くどうすけなお)町長が「バナナとパイナップルとミカン以外は何でもとれる」と言うように、いろんな果物(くだもの)があります。中でもサクランボは有名で、その味は高い評価(ひょうか)を得ています。
毎年、6月中旬から7月中旬にかけて、観光農園ではサクランボ狩りが行われます。県内外から訪れた観光客が実を摘み取り、赤くて甘い初夏の味覚を楽しみます。
この期間は、観光農園だけでなく、道路沿いにも店が並び、サクランボを売っています。名川チェリーセンターにはたくさんのサクランボが並べられ、大勢の人が買い求めにやって来ます。
今年は開花期が好天に恵まれ、授粉(じゅふん)がうまくいったため、例年にない豊作でした。たわわに実ったサクランボは、まるで赤い宝石(ほうせき)のようです。
このほか、リンゴ、ウメ、アンズ、モモ、ブドウ、ナシなど、町でとれる果物を挙(あ)げるときりがありません。果物を使って、ジュースやアイスクリーム、ワインなどもつくられています。