黒石市は古くからこけし作りが盛(さか)んです。
こけしは東北地方で生まれ、育(はぐく)まれてきた木の玩具(がんぐ)です。産地によって形態(けいたい)や模様(もよう)に特徴(とくちょう)があり、東北全域では現在11系統(けいとう)に分類(ぶんるい)されます。黒石市とその周辺で作られているのは「津軽系」と呼ばれます。
こけしの魅力(みりょく)を広く紹介(しょうかい)しようと、黒石市には3千〜4千点のこけしを展示(てんじ)している「津軽こけし館」があります。高さ4.21メートルの「日本一のジャンボこけし」がそびえる館内では、こけし工人(こうじん)によるこけし作りの実演(じつえん)が行われ、来場者も事前に予約すれば、有料でこけしの絵付けを体験できます。
こけし専門の資料(しりょう)館は全国でも数少なく、多くの観光客やファンがやって来ます。
津軽こけし館の山田拓郎部長(29)によると、大きさが10センチほどのミニこけしが「かわいい」と、3、4年前から30代前後の女性を中心に人気が高まっています。「第3次こけしブーム」の到来(とうらい)といわれています。
同館では20日から8月25日まで、ミニこけしの展示即売(てんじそくばい)会を開催(かいさい)しています。山田部長は「こけしは手作りなので、同じ作品が1本もない。お気に入りの“オンリーワン”の作品を探しに来ませんか」とPRしています。