「ごちクル」のカタログを手に笑顔を見せる石尾さん

 有名料理店の豪華弁当からサンドイッチやおむすびまで、多彩な弁当をオンラインで取り寄せられる宅配サービス「ごちクル」。2012年の開始以降、瞬く間にエリアを拡大し、現在は47都道府県で展開。企業向けを中心に月間50万食を提供する人気ぶりを見せている。

 運営するスターフェスティバル(東京)は09年設立のベンチャー企業。六戸町出身の石尾(旧姓吉田)怜子さん(38)=都内在住=は広報部長としてメディアへの情報発信や取材対応などに当たり、急成長する同社の一翼を担っている。

 「首都圏からスタートしたサービスですが、現在青森県内でも多くの市町村で注文できます。例えば青森市なら33種類のお弁当を届けられます」

 三本木高校から都内の大学を経て、メーカーやIT企業などで勤務。13年春にスターフェスティバルに入るまでは、化粧品メーカーでネット通販分野を担当していた。

 新たな世界に飛び込んだのは「今までにない事業やサービス、価値観をつくっていくことに興味があった」から。自身にとっても会社にとっても広報業務は一からのスタートだったが、書籍やネットでの情報収集、勉強会への参加、経験者に話を聞きまくるなどしてスキルを磨いた。

 単に社の情報を流すだけではない。社会の状況に目を配り、より世の中に受け入れられるサービスの形を社内に提案するのも、広報の役目。「今まではベンチャーとして『知ってください』という伝え方が主でしたが、これからは食べ物を提供する立場として、さらに『安心、安全』を。信頼を得られる広報活動をしていきたい」と思いを語る。

 スターフェスティバルは16年から地方創生を応援する事業も始めている。鳥取県中部地震に見舞われた同県の復興を支援するため、鳥取産米やベニズワイガニなどを使ったオリジナル弁当を開発し、「ごちクル」で提供中。今月14日には同県との連携協定も結んだ。

 「いつかは郷里の食の魅力も伝えたい。お弁当などの形にできたらすてきですね」。青森県の特製弁当が登場する日が楽しみだ。