「高校時代は青森市内のライブハウスで演奏してました」と語る阿部さん

 JR中央線沿線にはロック、フォーク、ジャズなど、さまざまなジャンルの音楽愛好者たちが集まってくるという。荻窪駅(東京都杉並区)近くにあるライブハウス「ルースター」は、特にブルースのプログラムが多い。2店のうち、駅の北側にあるノースサイド店の店長を務めているのが、青森市出身の阿部晴己さん(34)=西東京市在住。自身もギタリストだ。

 中学2年でギターを弾き始め、青森東高校時代はロックバンドを組んでいた。卒業して都内で公務員をしていたが、音楽にかかわる仕事がしたくて転職。いろんなライブハウスでキャリアを積んだ後でルースターに入った。本格的にブルースを弾き始めたのもそのころだった。

 「コード三つですからね。キーが分かれば、知らない曲でもすぐセッション(即興演奏)できる。それでいて奥は深い。やればやるほどのめり込む。バンドもお客さんも乗ってくると、延々と演奏が続いて、盛り上がりがすごい」

 ブルースといっても曲調、サウンドは千差万別。阿部さんは特に、ソウルフルで激しいデルタブルースが気に入っている。好きなミュージシャンはB・B・キングら、いわゆる3大キング、T・ボーン・ウォーカー、マジック・サムなど数え切れない。

 「昔のアメリカ南部の黒人たちが、重労働のつらさから魂を解放させていく音楽ですよね。それって青森県民が冬の大雪や厳しい寒さに耐え、夏のねぶたで発散する感じと似ているように思います」

 2010年から店長に。「ブルースはもちろん、ジャズも歌謡曲も好きです。ベンチャーズもよく弾きますね」。現在は五つぐらいのバンドを掛け持ち中だという。

本県のバンド大集合

 ノースサイド店で20日夜、本県ゆかりのブルースバンドが集まるイベントが開かれる。今年で2回目。青森市の「B.B.Heads」のほか、メンバーに本県出身者を含む3バンドが出演。当日はメニューに「けの汁」や青森の地酒も。「青森市で夏に行われるジャパンブルースフェスティバルを通じて、仲間の輪が広がった」と阿部さん。