「のもの秋葉原店」で商品を陳列する水野さん

 JR秋葉原駅の中央改札内側に3月オープンした、JR東日本グループの地域産品ショップ「のもの」秋葉原店。和洋菓子や海産物、地ビールなど約600種類の商品が並ぶ。

 レジの前に立つと、正面の壁には店名ロゴの大きなこぎん刺し。弘前市の職人に作ってもらったという。「東日本の魅力を表現する上で、こぎんがぴったりだと思って」と店長の水野寛子さん(29)=青森市出身。商品の仕入れやスタッフ十数人の采配で慌ただしい日々を送っている。

 旬のもの・地のもの・(生産者と消費者を結ぶ)縁のもの-の三つが「のもの」の基本方針。2年前に開店した第1号の上野店で、水野さんは副店長を務めてきた。

 改札内にあるため、通勤客が常連になってくれる。上野店は主婦やお年寄りが多く、秋葉原店は会社員など比較的若い人が多いという。「お土産屋というよりは、毎日の生活に溶け込む店になりたい。帰宅途中に立ち寄ってビール、おつまみ、スイーツを買っていくように」と水野さん。

 青森市内の高校から首都圏の大学に進んだ。大学3年の夏、東奥日報のインターンシップで記者の仕事も体験。「さまざまな立場の人に会って話を聞き、記事を書く。毎日が“濃くて”ぐったりしましたが、とても貴重な体験でした。何かの形で青森県や東北に関わる仕事をしたいと思いました」。卒業後、ジェイアール東日本商事に就職。外回りの営業を経て新事業「のもの」の担当になった。

 年に4回(正月・桜の季節・ねぶた・紅葉)は帰省する。水野さんにとっての青森県とは-。「とにかく『豊か』というイメージがあります。自然も食べ物もいっぱいあって。高校生ぐらいまでは、その豊かさを当たり前だと思い、良さに気付かないんでしょうね。よく、都会と違ってお店の営業時間が短いとか言われますが、よく考えると、そっちの方が人間らしい生活じゃないかとも思います」

 本県以外にも各地に出向き、経営のアイデアを探す。「それぞれの土地で愛されている商品を見つけ出し、のもので販売していきたい」と抱負を語った。

ねぶたばやしに熱中

 水野さんは4年前から、首都圏のねぶた愛好団体「東京ねぶた連合会」で太鼓と手びらがねを担当している。「青森に住んでいたころは未経験でしたが、やってみると本当に楽しい」。青森県出身者に限らず、ねぶた好きなら誰でも入れる同会。練習は日曜日に小学校の体育館で。ねぶた関連イベントなどで出演依頼も多いという。