ペットが体調を崩(くず)した時やケガをした時にお世話になる動物病院で、獣(じゅう)医師(いし)の隣(となり)でいつも優(やさ)しくペットをサポートしている「動物看護師(かんごし)」。みんなは知っているかな? ペットにとって病院はとても怖(こわ)くて不安になる場所。そんなペットに優しく声を掛(か)けたり体をなでたりして不安を取り除(のぞ)き、獣医師が診療(しんりょう)しやすいように補助(ほじょ)をしています。青森市のほき動物病院で働く、弘前市出身の及川彩乃(おいかわあやの)さん(24)は動物看護師になって4年目。仕事の内容(ないよう)は、受け付け業務(ぎょうむ)から入院しているペットの世話や飼(か)い主(ぬし)へのフォローまで幅広(はばひろ)く行っています。
動物看護師は、大型犬を一人で持ち上げる場面も多く、ケガで暴(あば)れる動物を押(お)さえようとしてかまれたりひっかかれることも珍(めずら)しくありません。
また、入院している犬や猫(ねこ)のえさの準備(じゅんび)や散歩、健康チェックなども行います。大切なペットを預(あず)かっているため、ちょっとした体調の変化も見逃(のが)すことができません。
仕事はまだまだあります。獣医師が処方した薬の調合も行うため、何百種類もの薬の名前を覚える必要があります。及川さんは「覚えることも大変なこともたくさんありますが、動物が好きだからこそ続けられる仕事です」とにっこり。
及川さんは、小さい頃(ころ)からインコを飼い、鳥が大好きでした。「小学5年生のころ、飼っていたインコが病気になり動物病院に行った時です。不安いっぱいで待合室にいた私(わたし)に、優しく声を掛けてくれた看護師さんに憧(あこが)れたんです」と動物看護師になるきっかけを教えてくれました。
「飼い主さんに『ありがとう』と言われたり、入院していたペットが元気になって飼い主さんと帰っていく姿(すがた)を見ると本当にうれしい」と、とびきりの笑顔を見せます。
及川さんは、動物看護師を目指す子どもたちへ「動物を大事に思う気持ちさえあれば大丈夫(だいじょうぶ)。頑張(がんば)って目指(めざ)してほしい」とアドバイスをくれました。