塗り重ねた漆を研ぎ出す工程で一般的に用いられる素材が稲のもみ殻の炭粉。その代わりに竹炭の粉末で独自の表現を試みている津軽塗師がいる。東京都世田谷区で漆工房「牧門堂」を主宰する牧野浩子さん(36)だ。

 友人に教えてもらい八王子市内で炭焼きを経験。「地元のものを使った津軽塗ができたら」と考えていたところ竹炭を知った。もみ殻と比べてみると、「風合いの違い、光に反射したときの感じ」が面白かった。

 祖母の故郷である弘前市で二十五歳の時から五年間、技術を学んで独立。今回、八王子市職員組合の作品展で竹炭を使った盆、板を披露した。「暮らしの中に取り入れられるようなものを作りたい」と創作意欲旺盛だ。