流木が押し寄せた外ケ浜町三厩藤嶋の藤嶋川河口付近=3日午後2時24分
県内で初めて確認された線状降水帯。3日午前7時50分現在(青森地方気象台提供資料)

 台風6号に由来する温かく湿った空気が流れ込んだ県内は3日、複数箇所で大雨となり、各地で被害が出た。青森県で初めて線状降水帯が津軽地方で確認され、深浦町などで最大1時間降水量が観測史上最大を記録。各地で土砂崩れや冠水被害が相次ぎ、交通機関が乱れた。十和田市法量地区では冠水により一時道路が寸断された。県などによると、同日午後11時現在、人的被害は確認されていない。

 青森地方気象台によると、3日未明に大雨警報が発表され、午前7時50分ごろに深浦町付近で線状降水帯が確認された。深浦で91.5ミリ、十和田市休屋で45.5ミリと最大1時間降水量が観測史上最大を記録した。同気象台は「大雨による地盤の緩み、山間部からの増水が見込まれ、土砂災害や河川の氾濫への警戒が必要」としている。

 県によると、大雨で国道339号が通る外ケ浜町三厩梨ノ木間や中泊町小泊、同町長坂の権現崎線、今別町奥平部の国道280号で土砂崩れが発生した。

 外ケ浜町では複数の住宅が半壊し、今別町でも一部損壊が見られた。冠水被害を深浦町や外ケ浜町、中泊町、むつ市、八戸市、十和田市、六戸町、おいらせ町、野辺地町、東北町、六ケ所村など各地で確認した。また、つり橋崩落により、平川市の山荘に取り残された孤立者1人を県警ヘリ「はくちょう」が救助した。農林水産関係などの被害状況は調査中。

 県道路課によると、事前通行規制や大雨での土砂流出・道路冠水、落石の恐れなどがある県内39路線を規制。一部解除した路線を除き、18路線で解除未定としている。

 東北電力ネットワーク青森支社によると、黒石市やおいらせ町など県内各地で計1195戸が停電。同日午後5時50分までに全て復旧した。

 県は3日午前6時半に県災害対策本部を設置。外ケ浜町と今別町、むつ市に職員を派遣し、情報収集した。県内の23市町村は対策・警戒本部を設置し、20市町村で避難指示、高齢者等避難を発令。少なくとも計2万6037世帯7万7547人が対象となった。322人が避難した。また、国土交通省青森河川国道事務所は災害対策支援支部「警戒体制」を設け、国道巡回を実施し、県へ職員を派遣した。

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線状降水帯 海から流れ込む水蒸気量や地形などが関係し、連続して発生した積乱雲が風に流されて列をなし、線状に連なった積乱雲群。局地的に豪雨をもたらし、近年の豪雨災害の要因の一つとされる。雨域は長さ50~300キロ程度、幅20~50キロ程度。