青森県は12日、県内で新たに678人の新型コロナウイルス感染を確認したと発表した。1日の感染確認としては3月25日の658人を上回り、過去最多を更新した。八戸市、上十三、三戸地方の3保健所管内の感染者数も過去最多となった。県感染症対策コーディネーターの大西基喜医師は、県内でも半数程度がオミクロン株の新たな派生型ウイルス「BA.4」または「BA.5」に置き換わっていると推測。「このまま感染者数が増えると、医療の地域的な逼迫(ひっぱく)が起こり得る」と警戒感を示した。

 感染が確認された678人の居住地別内訳は、八戸市271人、上十三保健所管内134人、三戸地方保健所管内113人、弘前保健所管内94人、青森市35人、五所川原保健所管内16人、むつ保健所管内15人。検査せず症状などから医師が感染したと判断する「みなし陽性」22人も含めた県内感染者数は700人となった。

 県内のこれまでの感染者のうち、ウイルスを詳細に調べる全ゲノム(遺伝情報)解析でBA.5ウイルスの感染が確定したのは累計で5人。大西医師によると、より簡便な遺伝子解析を用いると、BA.4またはBA.5の特徴を持つウイルスが県内でも半数近くを占めると予測できるという。2種類とも、従来のウイルスよりさらに感染が広がりやすいとされる。

 大西医師は「県内全般にいろいろな年代や、家庭や職場、会食などいろいろな場面で、幅広く感染が起きている。現状で感染者数が少なめの地域でも今後非常に増える可能性がある」と指摘。上十三地域では医療機関クラスター(感染者集団)が発生した影響などから「医療資源が懸念される状況になりつつある」と説明し、「必要な人が入院できない状況にならないよう、全力を尽くしていきたい」と話した。

 大西医師は一人一人の感染防止対策の徹底をあらためて呼びかける一方、全国的な感染状況が似てきているなどの観点から、「現段階で、他地域との移動を制限する必要はない」との見解を示した。