沖縄料理のゴーヤーチャンプルーは、県内の家庭でもすっかりおなじみの料理になった。沖縄でゴーヤーと呼ばれるニガウリはビタミンCが多く、独特の苦みが食欲を刺激する。豆腐や肉、卵といためるので、栄養バランスもいい。夏バテ防止に役立つ一品になる。

 この料理を初めて食べたのは20年前のこと。大阪府内にある作家の高村薫さん宅だった。取材を終えて何人かで囲んだ夕食のテーブルに、高村さんのさまざまな手料理が並んだ。「ゴーヤーは沖縄の野菜ですが、今では大阪でも採れるんですよ」という話が記憶に残っている。「これも地球温暖化でしょうか」とも。

 ニガウリは熱帯アジアが原産地といわれ、日本ではもともと沖縄や九州地方の野菜だった。約30年前、害虫の根絶を機に沖縄から県外への出荷が可能になったのに加え、沖縄を舞台にしたドラマで知名度がぐんと上がり、主要産地は関東にも広がった。熱帯の野菜が本県でも育つ時代である。

 夏の電力需給の見通しが厳しいとして政府が先日、家庭や企業に節電を要請した。全国規模の要請は7年ぶりだ。

 ゴーヤーなど、つる性の植物を窓辺で育てる「緑のカーテン」作りの話を県内でも聞く。日差しを和らげて室内温度の上昇、エアコンの使用を抑える手立てだ。個々の効果は少しずつだとしても、電力の「夏バテ」防止の一助になればいい。