月刊俳句総合誌「俳句界」や、俳句集などを刊行する文学の森社(東京)は、「第14回文学の森賞」大賞に俳句結社「薫風」代表の小野寿子さん(88)=青森市=の句集「羽織」を選んだ。小野さんのコメントや選評が「俳句界」5月号に掲載されている。

月刊俳句総合誌「俳句界」5月号


 2020年4月から21年3月末までに同社から刊行された、すべての書籍が対象。本県関係ではこれまでに辻桃子さん(藤崎町、「童子」主宰)の「馬つ子市」、故藤木倶子さん(八戸市、元「たかんな」主宰)の「星辰」、安部元気さん(藤崎町、「童子」)の「隠岐」が大賞を受賞している。
「羽織」は小野さんにとって3冊目の句集。風土や家族を叙情的に詠んだ句など311句を収録した。「対岸」主宰の今瀬剛一さんとともに最終選考委員を務めた辻さんは「どの句にも北国に生きる者にしか詠めない確かな写生の目がある」と評した。小野さんは同誌5月号で「句集にこめたものは、津軽に生まれ育った者としての叫びかもしれません。雪といういと美しく、いと恐ろしきもののなかに巡りくる喜びやかなしみであります」とコメントした。
▽ 「羽織」から3句紹介。
・冬羽織小町の絵とてあざやかに
・雪に雪また雪北国なればこそ
・夏帯締めなまけ心もぎゆつと締め