今年、3年ぶりに開催(かいさい)される予定の「青森ねぶた祭」。今から待ち遠しい人も多いんじゃないかな。青森が誇(ほこ)る「ねぶた」文化を子どもたちに受け継(つ)いでいこうと、作り方や運行方法を分かりやすく解説(かいせつ)した子ども向けねぶた作り教科書「きほんのき」が完成しました。
教科書は、青森市のNPO法人「スマイルキャリアあおもり」(工藤正之(くどう・まさゆき)代表)が製作(せいさく)。A4判(ばん)18ページで、基本(きほん)となる「金魚ねぶた」を題材にしました。必要な材料や道具のほか、骨組(ほねぐ)みや照明の取り付け方、紙張(かみは)りのしかた、墨書(すみが)きやろう書きなど、すべての工程(こうてい)を絵やアドバイスを交えて説明しています。作ったねぶたを地域(ちいき)や学校で運行する方法や、ねぶたとねぷたの違(ちが)いなどについても紹介(しょうかい)しています。
教科書づくりには青森市のねぶた師(し)・立田龍宝(たつた・りゅうほう)さん(37)が協力し、実際(じっさい)に運行用の金魚ねぶた(直径約90センチ)を組み立てました。その様子は同市のユーチューバー・滝山祥一(たきやま・しょういち)さん(73)が撮影(さつえい)し、滝山さんのユーチューブチャンネルで公開しています。本のデザインは同市の時田製本印刷の杉山明衣(すぎやま・めい)さん(24)が担当(たんとう)しました。
教科書は、青森ねぶたの歴史(れきし)などを解説した「伝承(でんしょう)強化書」とその英語版(えいごばん)に続く第3弾(だん)。代表の工藤さんは「地元の小学校でねぶた教育を根付かせるため、活動を続けていきたい」と話しています。