第71回県川柳大会

県川柳大会 熊谷さん(青森)知事賞 特別選天位太田さん(青森)

 東奥日報社、東奥日報文化財団主催の第71回県川柳大会が15日、青森市のリンクステーションホール青森で開かれた。県内外から87人が参加し、特別選、宿題、席題の合計得点を競い、青森市の熊谷冬鼓さん(67)が総合1位の県知事賞に輝いた。

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熊谷冬鼓さん(本社撮影)

 熊谷さんはこれまで15年ほど参加しており、総合1位は今回が初めて。「炙り出しで描いた忖度見せられる」(宿題「忖度」)などの句を詠んだ。表彰式後、熊谷さんは「まさか、とびっくりした。これまでのご褒美だと思っています」と話した。
 大会では特別選者の江畑哲男氏(東葛川柳会代表)が「アイらぶ日本語、アイらぶ川柳」と題して記念講演を行った。特別選「授業」(江畑氏選)の天位には、青森市の太田久(きゅう)さん(80)の「丸腰で熱血先生耐えている」が選ばれた。

 記念講演では、特別選者の江畑哲男氏が、日本語の奥深さや余韻の重要性に触れながら「日本語という言語の素晴らしさを生かせるのが川柳。日本語によって磨き抜かれた川柳は、日本語それ自体の魅力をも発信する」と語った。
 江畑氏は、現代の若者言葉「ヤバい」について「程度が甚だしい場合に使うという意味では、古文の重要単語の『いみじ』と同じ。現代の日本語が乱れているとも言われるが、もともと日本語は変化に対応するのが得意な言語」と説明。
 日本語は和語、漢語、外来語の3種類を微妙なニュアンスによって使い分けている─とした上で「ぜいたくな言語であり、その中で生きている言葉や、奥ゆかしさ、含蓄のある言葉を大切にしたい」と述べた。

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席題の作句に取り組む参加者(本社撮影)

 記念講演に先立ち、席題「衆」髙瀨霜石、田鎖晴天2氏共同選)、「AI(人工知能)」(柳田健二、工藤青夏2氏共同選)の2題が発表され、参加者が句作に取り組んだ。
 披講では、宿題「うっかり」(大黒谷サチエ、むさし2氏共同選)、「忖(そん)度(たく)」(沼山久乃、三浦蒼鬼2氏共同選)、「タイミング」(沢田百合子、野沢省悟2氏共同選)、「駅」(佐藤允昭、千島鉄男2氏共同選)と、席題、特別選の入選句が発表された。

 2位以下の入賞者と特別選の地・人位は次の通り。
 ◇総合 (2)千島鉄男(弘前)(3)井上健蔵(東北)(4)村田けん一(青森)(5)むさし(蓬田)(6)野沢省悟(青森)(7)瀧尻善英(八戸)(8)北山まみどり(黒石)(9)柳田健二(同)(10)八木田幸子(南部)(11)松山芳生(鶴田)(12)田沢恒坊(青森)(13)髙瀨霜石(弘前)(14)佐藤寿見子(五所川原)(15)福多あられ(弘前)(16)綿谷夕雨子(今別)(17)成田我楽(五所川原)(18)船水葉(弘前)(19)井上福子(東北)(20)工藤青夏(青森)
 ◇特別選▽地位 野沢省悟(青森)▽人位 熊谷冬鼓(同)