• 2016年2月11日(木)

第10回東奥スポーツ賞

 第10回東奥スポーツ賞の受賞者は4個人に決まった。東奥スポーツ賞は、ラグビーワールドカップ(W杯)イングランド大会で歴史的3勝を挙げた日本代表の三上正貴さん(27)=青森市出身、青森工-東海大出、東芝、自転車トラック種目の世界選手権女子ポイントレースで銀メダルに輝いた上野(うわの)みなみさん(24)=八戸市出身、鹿屋体育大大学院、全国中学校柔道大会48キロ級で頂点に立った渋谷舞さん(15)=鶴田中3年=に贈呈。東奥スポーツ功労賞は、青森山田高校サッカー部を度々全国大会上位に導いている監督の黒田剛さん(45)に贈る。

東奥スポーツ賞
 ▼三上正貴さん(ラグビー日本代表)―歴史的勝利に貢献
 ▼自転車・上野みなみさん(鹿屋体育大大学院)―世界選手権で「銀」
 ▼柔道・渋谷舞さん(鶴田中)―全国大会 初の頂点
東奥スポーツ功労賞
 ▼黒田剛さん(青森山田高サッカー部監督)Jリーガー26人 日本代表も育成

◆東奥スポーツ賞

ワールドカップイングランド大会の南アフリカ戦で相手選手の突破を阻む三上さん(上)=2015年9月
三上正貴さん(ラグビー日本代表)―歴史的勝利に貢献

 ワールドカップ(W杯)イングランド大会での快進撃が記憶に新しいラグビー日本代表。「歴史を変えた」と評されるチームの最前列で、屈強な海外勢を相手に体を張った。

 「スクラムで負けないのがプロップの条件。他のプレーで光るより、スクラムでしっかり力を出す選手になりたい」。先発した南アフリカ戦で押し込まれず、勝利に貢献した。スコットランド、アメリカ戦にも途中出場した。

 ラグビーを始めたのは青森工業高校に入ってから。「最初は本格的にやるつもりじゃなかった」が、生まれ持った太い脚が抜群の力を発揮。県高校総体で優勝するなど頭角を現した。

 所属する東芝は、今季トップリーグで準優勝した。「サンウルブズ」の一員として挑む世界最高峰リーグ「スーパーラグビー」は、27日に初戦を控える。

 世界を飛び回る連戦の先に、2019年のW杯日本大会がある。「目の前の試合に全力を尽くせば、W杯につながる」。挑戦はまだまだ終わらない。

世界選手権女子ポイントレースで銀メダルを獲得した上野みなみさん=2015年2月、パリ
自転車・上野みなみさん(鹿屋体育大大学院)―世界選手権で「銀」

 「信じられなくて、周りの反応を見て2位だと確信した」。昨年2月、パリで行われた自転車トラック種目の世界選手権初日。女子ポイントレースで銀メダルを獲得した上野みなみさんは、自身の好成績に驚きの表情を見せた。その後控えていた団体種目に注力するため、リラックスしてレースに挑めたのも勝因の一つだったという。

 八戸市出身。小中学校時代は剣道部に所属し、2段の腕前。自転車競技をやっていた兄の影響で、八戸工業高校入学後から競技を始めた。2009年の全国高校選抜大会ではスクラッチ、二千メートル個人追い抜き、ロードレースの3冠を達成。同年のジュニア世界選手権ではポイントレースで日本人女子初の銅メダルを獲得した。

 進学した鹿屋体育大でも数々の大学タイトルを獲得。今春には大学院を卒業し、鹿屋市を拠点に競技に打ち込む方針だ。

 リオデジャネイロ五輪出場を目指す。「自分が大舞台で活躍することで、多くの人に競技の魅力を知ってほしい」と語る。

東京五輪出場の夢を胸にけいこに励む渋谷舞さん
柔道・渋谷舞さん(鶴田中)―全国大会 初の頂点

 6歳から柔道を始め、積み重ねた努力が本年度開花した。全国中学校大会の柔道女子48キロ級やJOCジュニアオリンピックカップ全日本女子柔道体重別選手権東北予選48キロ級を制覇。全国、東北大会で初の頂点に立った。

 もともと緊張しやすい性格だという。優位に進めていた試合でも一瞬受けに回ったところを攻められ、涙をのむことがあった。悔しさをバネに猛練習に励んだ。

 「体は激しく、心は常に冷静に」と自らに言い聞かせ、鶴田中学校での部活のほかに自主トレーニングを行い、心と体を鍛えあげた。

 「東京オリンピックに出て金メダルを取りたい。目標はロンドン五輪金メダルの松本薫選手」と言葉に力を込める。

 夢の実現のため、来年度から兄・恭英さんが通う静岡県の東海大学付属静岡翔洋高校に進学し、寮生活を始める予定だ。

 「もっとパワーとスタミナを付け、いろんな技にチャレンジして極めていきたい」と新天地での一層の努力を誓った。

◆東奥スポーツ功労賞

全国高校サッカー選手権で選手に指示を出す黒田剛さん=1月
黒田剛さん(青森山田高サッカー部監督)―Jリーガー26人 日本代表も育成

 青森山田高校サッカー部は県内公式戦307連勝中。チームを率いるのが黒田剛監督だ。就任21年目の今年、全国高校選手権で絶体絶命のピンチを何度もはねのけて準決勝に進み、県民を沸かせた。高円宮杯U-18プレミアリーグイーストでは、歴代最高の2位という好成績を残した。これまで輩出したJリーガーは26人。大勢の優秀な人材をサッカー界に送り出している。

 札幌市出身。大阪体育大を卒業後、1995年に青森山田サッカー部監督に就任した。2005年、全国高校総体で初優勝。09年度の全国選手権では準優勝を果たした。当時活躍した柴崎岳(鹿島)、櫛引政敏(同)らは代表メンバーに成長し、日本サッカー界を引っ張っている。

 「常に謙虚に、生活面を重視する」。監督の指導方針は、大勢の部員や卒業生に浸透している。