東奥日報 東奥スポーツ賞


第7回東奥スポーツ賞

 第7回東奥スポーツ賞の受賞者は、1団体3個人です。東奥スポーツ賞は、全国高校総体ボート競技男子シングルスカルで、県勢として30年ぶりに頂点に立った上野悠貴さん(18)=むつ工3年=と、全国中学校サッカー大会で県勢初優勝を果たした青森山田中学校サッカー部に贈呈。東奥スポーツ功労賞は、青森山田高校などを幾多の全国優勝に導き、日本卓球界にトップ選手を輩出した青森山田学園卓球部総監督の吉田安夫さん(79)と、車いすテニスの選手兼指導者として、本県における競技の普及拡大に尽力してきた橘信宏さん(40)=三沢市=に贈ります。

東奥スポーツ賞
  ▽ 全国高校総体ボート男子シングルスカル・上野悠貴さん(むつ工3年)
  −県勢30年ぶりの頂点
  ▽ 全国中学サッカー・山田中サッカー部
  −東北勢で初優勝

東奥スポーツ功労賞
  ▽ 山田高などで57年間卓球指導・吉田安夫さん
  −体続く限り関わる
  ▽ 三沢国際車いすテニス大会主催・橘信宏さん
  −パラ五輪へ選手を



■ 支えてくれる周囲に感謝 大学選手権も1位に
  全国高校総体ボート男子シングルスカル・上野悠貴さん

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全国高校総体ボート男子シングルスカルで、県勢として30年ぶりの優勝を果たした上野さん
 炎天下、強い逆風をものともせず、最後まで大きなストロークを貫いた。地元・むつ市の新田名部川で積み重ねた努力が実り、2012年8月の全国高校総体ボート男子シングルスカルで、同校の先輩以来となる県勢30年ぶりの優勝に輝いた。同年3月の全国高校選抜選手権で同種目9位からの大躍進。自らも驚く快挙だった。

 六ケ所村出身。学校の近くで下宿しながらボート漬けの高校生活を過ごした。「ボートは自分を成長させてくれた。支えてくれる人への感謝と、仲間と協力することの大切さを学んだ」と振り返る。

 部活引退後も後輩たちに交じってトレーニングを続けている。卒業後は日本大学へ進み、競技を続ける予定。「高校最後のインターハイを良い形で終われてよかった。大学は高校よりも種目が多い。どの種目でもいい。大学選手権で1位を取りたい」とさらなる飛躍を誓った。





■ 追われる立場でも挑戦者精神 再びトップ目指す
  全国中学サッカー・山田中サッカー部

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全国中学校サッカー大会で県勢初優勝を果たした青森山田中イレブン=2012年8月
 2012年8月に開かれた全国中学校サッカー大会で県勢、東北勢として初めて栄冠を手にした。  1回戦は札幌大谷(北海道)に10−0の大差で圧勝。これで波に乗ると、2回戦から準決勝まで3試合で計12得点。決勝の東海大翔洋(静岡)も3−2と攻撃的サッカーで破った。同校はこれまで、現J1鹿島の柴崎岳や同清水の櫛引政敏らを擁した2007年の準優勝が最高成績だった。

 チームを率いる上田大貴監督は、イレブンのチームワークが最大の武器と胸を張る。木村大地主将を柱に、先輩後輩の垣根なく意見を言い合えるチームに成長。レギュラーメンバーは2年生と3年生が半分ずつおり、良い形で競争意識が生まれた。

 来年度は全国の中学校が打倒青森山田を掲げて挑んでくる。上田監督は「追われる立場だが、チャレンジャー精神で再び全国のトップを目指す」と力強く語った。





■ 体続く限り関わる
  山田高などで57年間卓球指導・吉田安夫さん

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国体少年男子決勝で16度目の優勝を決め、第3シングルスに勝った町飛鳥選手(青森山田)(右)と握手する吉田安夫さん=2012年10月
 日本で一番多くの優勝を挙げた監督と言って間違いない。出身地・埼玉県の熊谷商工(現熊谷商業)高校、埼玉工大深谷(現正智深谷)高校の監督を経て、1996年に青森山田高校卓球部監督に就任。その後青森山田中、青森大を含めた学園全体の卓球部総監督を務め、本年度末で同学園17年間の監督生活にピリオドを打つ。

 シングルスを含めると、教え子の全国大会優勝実績は通算57年間で300に近い。青森山田高校男子は現在、インターハイ団体8連覇中。ロンドン五輪女子団体で日本勢初の銀メダルに輝いた福原愛、男子団体5位入賞の水谷隼、丹羽孝希ら五輪選手は7人に上る。

 指導者としてのモットーは「率先垂範」。「情熱を持って練習の最初から最後まで付き合ってこそ細かい指導ができる」と語る。今後も指導者として活動する考え。「体が続く限り卓球に関わりたい。できれば世界チャンプを誕生させたいね」





■ パラ五輪へ選手を
  三沢国際車いすテニス大会主催・橘信宏さん

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2008年から毎年三沢市で国際車いすテニス大会を開くなど、競技普及に尽力している橘信宏さん
 2008年から毎年三沢市で開かれている「三沢国際車いすテニス大会(MISAWA OPEN)」を仲間とともに主催している。

 05年に国内大会を同市で初めて実施。08年に国際テニス連盟(ITF)に申請し、世界ランキングポイントと賞金が出る国際大会に昇格した。本県で初、日本で5番目の開催だった。

 選手としても数々の世界大会に出場。元世界ランク1位の実績を持ち、国際的にも競技の普及に貢献してきた。

 昨年10月に第一線を退き、今年4月から日本選手団のコーチに就任する予定。八戸市では月に1度、子どもたち向けの教室を開いて競技の楽しさを伝えている。

 同競技でパラリンピックに出場した県勢はいない。16年にブラジル・リオデジャネイロで開かれるパラリンピックへ向け「青森から出場できる選手を育てたい」と盛んな意欲を見せている。






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