東奥日報 東奥スポーツ賞


第5回東奥スポーツ賞

 第5回東奥スポーツ賞の受賞者は、3個人2団体です。東奥スポーツ大賞は、冬季国体アイスホッケー成年の部を23年ぶりに制覇した県選抜成年チーム、東奥スポーツ賞は、卓球のユース五輪シングルス・団体2冠、世界ジュニア選手権ダブルス優勝などの丹羽孝希さん(16)=青森山田高校2年=、アーチェリーで全国高校総体を32年ぶりに団体制覇、国体少年女子では県勢初優勝(他校と混成)を果たした三本木農業高校女子アーチェリー部、ボクシングミドル級で全国高校総体、国体少年2冠を達成した荒内俊樹さん(18)=日本大学1年、青森工業高校出=、東奥スポーツ功労賞には、2002年度の全国高校ラグビー大会で青森北高校を県勢初の8強入りに導くなど、長年高校ラグビーの指導に尽力している同校監督の山崎久造さん(60)に贈ります。

東奥スポーツ大賞
  ▽ アイスホッケー県選抜成年
  −郷土愛 力一つに頂点

東奥スポーツ賞
  ▽ 卓球・丹羽孝希さん(山田高)
  −地国内外で圧倒的強さ
  ▽ 三農女子アーチェリー部
  −地元でV2射程圏
  ▽ ボクシング・荒内俊樹さん(青工出日大)
  −拳一つで限界に挑む

東奥スポーツ功労賞
  ▽ 山崎久造さん
  −高校ラグビー指導尽力



■ 郷土愛 力一つに頂点
  アイスホッケー県選抜成年

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国体成年の部決勝で、香川チームのゴールに猛攻をかける県選抜成年チーム(青のユニホーム)。4ー1で23年ぶりの優勝を果たした=2011年1月
 郷土の誇りと意地を胸に、見事に全国制覇を成し遂げた。今年1月に八戸市などを会場に開かれた第66回国体冬季大会スケート・アイスホッケー競技会「結集!はちのへ国体」。アイスホッケー成年の部で、本県の選抜成年チームは県勢として23年ぶり9回目の頂点に立ち、地元のアイスホッケーファンを歓喜の渦に巻き込んだ。

 本県チームは前回優勝の第43回大会以来、2位6回、3位5回、4位4回と毎年のように上位に名を連ねながらも頂点から遠ざかっていた。それだけに、王座奪還への意気込みは強かった。

 今回のチームは大学生ら若い戦力を生かし、「とにかく足を動かす」スタイルを最後まで貫いた。パックを前線でつないでチャンスメークし、得点を量産した。

 立ち上がりに不安を抱えた戦いも、試合をこなすごとに安定感を増し、準決勝では強豪北海道を接戦の末に撃破。香川との決勝では、攻めの手を緩めずに終始試合を支配した。地元の大声援を自分たちの力にしっかりと変えた。

 「チーム一丸で、一人一人が役割をこなした結果。会場も一つになり、全員で勝ち取った優勝」と主将の山之内悠選手。「小中高と競技をやってきて、(優勝できる)人材がいるのが青森の力。このチームは勝つ使命を背負っている」。普段は別々のチームで戦う選手たちだが、どこにも負けない地元愛がある。





■ 国内外で圧倒的強さ
  卓球・丹羽孝希さん(山田高)

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ユース五輪シングルス・団体2冠、世界ジュニア選手権ダブルス優勝など、世界を舞台に活躍する丹羽孝希さん=2010年8月
 日本卓球界に次々と有望選手を送り出している本県から、また新星が生まれた。丹羽孝希選手は昨年度、国内外を舞台に数々の大会で優勝を果たした。水谷隼選手(明大)や福原愛選手(ANA)ら日本の主力となっている先輩に追いつかんばかりの勢いだ。

 昨年初めて開催された14〜18歳を対象としたユース五輪で、男子シングルス、男女混成の団体で頂点に立った。

 世界ジュニア選手権では、学校のチームメートである町飛鳥選手と組んだ男子ダブルスで優勝したほか、全国高校総体でも2冠を果たすなど、圧倒的な存在感を示した。同世代の選手では、抜きんでた実力を誇る。

 北海道苫小牧市出身。小学校を卒業後、青森山田中学校に進学した。中学3年だった2009年世界選手権では、日本男子史上最年少で代表入りするなど、将来を嘱望されたホープだ。「五輪で金メダル」を目標に、これからの卓球界を担うエースはさらなる高みを目指す。





■ 地元でV2射程圏
  三農女子アーチェリー部

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インターハイ女子団体決勝トーナメントで32年ぶりの団体制覇を果たした三本木農チーム=2010年8月
 昨夏沖縄で行われた全国高校総体で、32年ぶり2度目の優勝を果たした。唯一の3年生部員だった主将の斎藤春菜選手を中心に、チーム4人が高い集中力を発揮、次々と高得点を射抜いた。

 1971年の創部以来、女子は同大会出場19回。男子も10回出場し、うち優勝が2回と県内屈指の強豪校だ。OBの酒田和彦顧問は「私たちは(現役時代に)インターハイに出場できなかった。同じような悔しい思いをしてほしくない」との熱意で指導する。

 後輩たちから“お母さん的存在”と慕われる斎藤選手は今春、近畿大学に進学した。自身は世界を視野にさらなる活躍を誓い、後輩には「周りの人に感謝の気持ちを忘れず、おごることなく頑張ってほしい」とエールを送る。

 主将を引き継いだ小笠原瞳選手は「斎藤先輩の後は荷が重いが、明るくチームを引っ張っていきたい。地元開催の今年の大会で2連覇を目指す」と力強く語る。





■ 拳一つで限界に挑む
  ボクシング・荒内俊樹さん(青工出日大)

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県勢初のインターハイ、国体2冠を果たした荒内俊樹さん=2010年8月
 自分の拳を信じ、ボクシングの高校生チャンプの座を射止めた。昨年、沖縄県での全国高校総体、千葉県での国体少年男子でいずれも負けなしでトーナメントを勝ち上がり、ミドル級2冠を達成した荒内選手。県ボクシング界の歴史に、新たな一ページを刻んだ。

 今別町出身。中学校までは野球をしていたが、青森工業高校進学を機にボクシングを始めた。恵まれた体格ながらフットワークは軽やか。素早い左ジャブを武器に、強力な右ストレートを相手に打ち込む。全国高校総体では、県勢37年ぶりとなる学校対抗優勝の原動力にもなった。

 今春から名門の日本大学に進学。さらなる飛躍を目指して日々汗を流し、拳一つで己の限界に挑戦している。「練習量も上下関係も、高校時代とは違う。まずは、大学のリーグ戦で1勝を挙げることが目標」と大学のホープは意気込んでいる。日本代表、アジア代表とステップアップすれば、夢の五輪出場の道も開けてくる。





■ 高校ラグビー指導尽力
  山崎久造さん

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長年にわたり高校ラグビーの指導に尽力している山崎久造さん。三沢商で2回、青森北で11回、指揮官として教え子を花園へ導いた
 日体大卒業後、1973年に高校教員となり、三沢商業高校時代の14年間で2回、母校の青森北高校では通算19年間指揮を執り11回、チームを全国高校ラグビー大会(花園)に導いた。花園の最高成績は2002年度、第82回大会のベスト8。青森北高校の単独チームで臨んだ02年の高知国体は4強入りした。昨年度いっぱいで定年を迎えたが春から再任用され、再び同校で花園を目指すことになった。

 選手に妥協を許さない厳しい指導を一貫して続けてきた。全国大会で上位を目指すため、また選手が社会に出た後も強く生きてほしいとの願いを込め、グラウンドで大きな声を出すこともある。

 昨年の花園予選は決勝で青森工業高校に22−17で敗れ、心底悔しそうな表情を見せていた山崎さん。「今年は良い結果が出るよう、選手の手助けをしたい」






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