デジタルi 第5回 CSS Nite AOMORI(青森市)
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  若者100人ネット技術学ぶ

 ウェブサイトづくりの腕を磨こう!と青森市のアウガに7月30日、県内外から100人余りのサイト制作者やデザイナーが集まりました。今年で5回目を数えるセミナー「CSS Nite AOMORI」(シーエスエス・ナイト・アオモリ)。国内第一線の講師陣を招き、ネット世界の行方や最新技術を追求した、熱気あふれるセミナーの様子を紹介します。

                

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壇上に並んだ講師ら。左から中川さん、矢野さん、小山田さん、くどうさん
 「モーツァルトの音楽は200年愛されてきた。今後も愛され続けるでしょう。ネットもコンテンツ(動画、静止画、文章などの内容)そのものは変わらない。変わっていくのは機器や見せ方、操作方法です」。日本WEB(ウェブ)デザイナーズ協会会長を務める中川直樹さん(東京都)は、「次の10年を生き抜くために」と題した講演で力を込めました。

 「CSS Nite」は2005年10月、東京で、ウェブサイト制作などに携わる鷹野雅弘さん(東京都)が主宰する月例イベントとして始まりました。本県での初開催は07年4月。「地元の有志が実行委員会をつくり、鷹野さんの支援を受けて開く『地方版』が全国で初めて、本県で実現したのです」。実行委員長を務める地方公務員、山本章さん(青森市)は振り返ります。

 山本さんは大都市圏と本県の情報・技術格差に悩んでいた同年1月、セミナーの地方展開を考えていた鷹野さんと偶然、出会いました。2人は意気投合し、山本さんは仲間を集めて、受け皿となる実行委をつくりました。第1回は約150人が集まる盛況ぶりで、その後も毎年、回を重ね、東北各地、さらに沖縄などから延べ700人近くが参加しています。今回のセミナーでは例年同様、鷹野さんが総合司会を務めました。

  ▽県内外を結ぶ場に成長

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会場を埋めた参加者ら=青森市アウガ
 中川さんに続き、多くのウェブサイト関連著書がある小山田晃浩さん(東京都)が、サイトの新規格「HTML5」の特長について「今までより簡単な仕組みで、動画や動きのあるサイトを作れる」などと解説。黒石市出身のデザイナー・くどうけいこさんは、スマートフォン(高機能携帯電話)用のアプリ(ソフト)開発を手掛けた経験を基に「サイトの構造を考えるプログラマーと画面のデザイナーが緊密に協力する作業が欠かせない」と強調しました。

 デザイナーの矢野りんさん(横浜市)は「オレンジの色は、実はオレンジ色の鉛筆だけでは表せない。いろんな色を合わせて本当の色が出せる」など、色の明るさや濃淡を効果的に活用して完成度の高いサイトを作る方法を伝授しました。

 「セミナーを通じて、県内のネット界を支える多くの人の顔が見えて頼もしく感じました」と山本さん。県内外のネット関係者を結ぶ場としても、大きな役割を果たしているようです。

 「サイト制作者が、企業や商品のサイト構成を企業側と相談するうち、商品の売り出し方などを助言して、経営コンサルタントの役目を果たすこともあります。優れたネット技術者やデザイナーがたくさん育てば、地元の企業が力をつけるのに役立ち、本県の産業振興や大都市圏との格差の縮小につながるはず。来年以降もぜひ、このセミナーを続けていきたい」。山本さんは力を込めました。


 「CSS Nite」のCSS(Cascading Style Sheets)はレイアウトの技術・規格のこと、Niteは「night」(夜)のもじりです。スタート以来、アップルストア銀座で夜に開かれていたことが、名前の由来の一つといいます。

 「CSS Nite」のサイトによれば、東京をはじめ、大阪、名古屋、福岡など21カ所で開催実績があり、本県は「有志により開催したCSS Niteの“走り”」と紹介されています。

 「CSS Nite AOMORI」のサイトでは、過去のセミナーの概要を知ることができます。また、県内有志がつくる組織「WDHA」が定期的に、ウェブ制作の勉強会を開いています。





   終わり


   

 
 業種を問わず、20〜30代の若者が、自発的に100人も集まってセミナーに参加する…。そんな光景は、県内では必ずしも多くはないように思います。会場を埋めた彼らの姿を見ただけで、少しジンときました。

 ブロードバンド(高速通信回線)の普及が遅れ、企業や個人のネット活用が必ずしも活発ではない本県ですが、たくさんの人がそれぞれの思いを胸に、業界の最前線で活躍する講師陣と語らう姿は、とても励みになりました。参加者らが今後、本県の社会や文化、経済に、いくつかの活路を必ず切り開いていくだろう、と確信しました。

 なお、この連載は、今回が最終回となります。ご愛読ありがというございました。(ぺがさす)



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