2004年10月7日(木) 東奥日報 特集

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■ 日本漫画、米で大人気/女性読者にもアピール

 吹き出しの中のせりふが英語に翻訳された日本の漫画(MANGA)が米国で爆発的な人気だ。米コミックスが「スーパーマン」「スパイダーマン」などヒーローものが主流なのに対し、日本の漫画はジャンルが幅広く、少女ものやSFファンタジーなど女性読者にもアピールする作品が豊富なのが特徴。市場の拡大に乗り遅れまいと、米出版最大手まで漫画発行に乗り出す勢いだ。

 ニューヨーク、エンパイアステートビルの真下にある「ジム・ハンリーズ・ユニバース」は数千冊をそろえるマンハッタン最大のコミックス専門店。今や日本の漫画が棚の一、二割を占め、絶えず新刊本が入荷する。店員のアリシア・ダミーコさんは「新着漫画は必ず目を通す。絵が繊細で何を見てもクール(すごい)」と話す。

 米コミックスは週刊誌大でオールカラー、左開きだが、漫画は日本の単行本サイズで白黒、右開きと見た目の違いも際立つ。漫画のジャンルは「恋愛、冒険、スポーツなど小説みたいに豊富。女性読者にも世界が開かれた」とアリシアさんは絶賛する。

 漫画は一九八〇年代後半に米国に上陸したが、ブームの火付け役は「ルパンIII世」などを出版し、米漫画市場の半分を独占するTOKYOPOP(本社東京)だ。それまで一冊二十ドル近かった定価を九・九九ドルに引き下げ、オタク相手の専門店だけでなく一般書店にも卸し始めた。二〇〇三年は三百タイトルを出版し、推定売上高は前年比で倍以上の三千五百万ドル(約三十八億五千万円)に達した。

 急成長に目を付けた米書籍出版最大手ランダムハウスは今春、漫画市場に参入。また、「スーパーマン」で有名な米コミックス最大手DCコミックスも集英社や秋田書店と提携し、冷戦時代のスパイもの「エロイカより愛をこめて」(一九七七年連載開始)など六タイトルの出版を今月開始。

 DCの漫画担当役員ジョン・ニー氏は「日本人にとって多少古い作品でも、米国人には物語の運びから人物描写まで全く新鮮でニュートレンドになる」と自信をみせる。 三百冊の漫画を持つテレビプロデューサー、ジャスティン・セバキス氏は「漫画は現実の生活を反映している」と指摘。「例えば家族やお年寄り、恋人を守らなくてはいけないというメッセージがあり、米国のヒーローものより、読者のハートにじかに訴えることに成功している」と漫画急成長の理由を分析している。(ニューヨーク共同=津山恵子)



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