2002年7月25日(木) 東奥日報 特集

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■ 耐震性強め新首相公邸に/04年春に旧官邸が衣替え

 小泉純一郎首相がガラス張りのハイテク官邸に移って約三カ月。隣の旧首相官邸には足場が組まれ、重厚な洋風建築の外観を残しながら耐震性を強化し、新首相公邸としてリフレッシュさせる工事が進んでいる。現公邸の敷地から江戸時代の屋敷跡が見つかるハプニングもあったが、二○○四年春に完了する予定。旧官邸の最新事情を探ると−。

 ▽移動に1カ月

 旧官邸は小泉首相の住居である首相公邸と棟続き。首相は秋ごろ別の場所に引っ越し、公邸部分は取り壊す。その跡地に新たな基礎工事をして、旧官邸を約五十メートル水平移動させて固定する予定だ。

 移動は建物の下に滑車を取り付け、レールの上を滑らせる曳屋(ひきや)工法で行うが、建物重量が一万トン以上もあるため、年明けから一カ月程度かけて少しずつ動かす。

 基礎部分を免震装置で補強するため、新官邸と同様に震度7まで耐えられるという。見た目は旧官邸が完成した一九二九年当時と変わらないが、足元は格段に強化される。

 ▽迎賓機能を充実

 「劣化も少なく、再現の難しい職人芸も多い。昭和初期の建築だが技術レベルで文化的価値は高い」と、官邸整備企画室の担当者は指摘する。

 旧官邸の優れた面は新公邸に生かしながら、迎賓機能も充実させる方針だ。「外国首脳に日本の歴史や文化を紹介する展示品を置いた部屋や茶室を造る」(政府筋)という。

 首相官邸の移転でお蔵入りしている絵画を屋内に掲げ、玄関前の名物だったソテツの木を新公邸の玄関近くに植え替えるなど、可能な限り旧首相官邸のたたずまいを保全。費用は約八十億円を見込んでいる。

 ▽江戸の屋敷跡発掘

 二○○○年三月、首相公邸の中庭地下から陶磁器やかわらが出土した。東京都教育委員会が調査した結果、江戸時代に越後の村上藩内藤家が使っていた中屋敷跡と分かった。

 都教委は「都心でこれだけまとまった大きさの遺跡が見つかるのは珍しい」と指摘。早ければ秋にも中庭約二千平方メートルの地面を一−二メートル掘り、約三カ月かけて調査する予定で、新公邸建設への影響はないという。中庭からは貝塚も見つかっている。



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