• トップ
  • »
  • 政局・最前線
  •   
  • 2017年8月17日(木)

陛下退位日の決定時期/円滑継承へ前倒し案/衆院選日程が左右も

 天皇陛下の退位を巡り、政府が具体的な日程をいつ決めるのかが焦点となっている。皇位継承時期の軸となる来年12月と2019年3月の2案に関し、当初は半年程度前の決定・公表が見込まれていたが、円滑な退位に向け準備を加速させるため、決定を年内に前倒しする案が浮上。来年12月までに実施される衆院解散・総選挙のタイミングを絡めた臆測も飛び、宮内庁側は退位日程が政局に左右されかねないと警戒している。

 今年6月に成立した退位を実現する特例法は、20年6月までの法施行日に陛下が退位し、皇太子さまが直ちに新天皇に即位すると定める。陛下が「平成30年(18年)」に言及した昨年8月のビデオメッセージを踏まえ、政府は宮内庁と水面下で日程を協議している。

 新天皇の即位に伴い元号を改める「改元」が国民生活に与える影響を抑えるため、政府は代替わりと改元を節目に実現する方向だ。退位を来年12月、改元を19年1月とする案を検討するほか、年末年始の皇室行事の準備と重なることによる混乱を避けるため、19年3月の退位、4月の改元とする案も取り沙汰される。

 退位日となる特例法施行日は、首相や皇族らで構成する皇室会議の意見聴取を経て決まる。会議開催を9月とする調整が行われていた経過が明らかとなり、年内決定との観測が出ている。

 背景には宮内庁の事情がある。退位の準備に必要な諸費用を18年度予算で十分に確保するには、予算案が固まる年末までに皇室会議を開くのが望ましいためだ。

 前倒し論には、衆院解散・総選挙の時期を避ける思惑もあるとみられる。解散は自民党総裁選後の来年秋というのが「相場観」(公明党の山口那津男代表)だった。だが安倍内閣の支持率が一時急落したことで、政権運営には不安定感が漂う。解散日程が読みにくくなった分、退位日の発表を早期に済ませた方が得策との考え方に基づく。

 宮内庁幹部も「解散によって、退位に向けた準備が左右される事態は避けてほしい」として、政局の影響を受ける恐れがない間に代替わり日程を固めるよう求める。

 与党内で取り沙汰される年内解散論と連動しているとの見方もある。自民党幹部は「新天皇即位や改元の発表による祝賀ムードは、政権に追い風となる。その勢いを駆って解散してしまうという筋書きもあり得る」と語った。

(共同通信社)

モバイルサイトのご案内

広告掲載のご案内