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  • 2017年10月4日(水)

希望の党が第1次公認/対抗馬擁立で揺さぶり/「反乱軍」立憲にハンディ

 希望の党が3日、衆院選の第1次公認候補を発表した。民進党の合流を巡り、希望代表の小池百合子東京都知事の「排除」に反発して誕生した立憲民主党との神経戦も激化。希望は対抗馬擁立で揺さぶるが、民進前職らが立憲民主に参加する動きも続いた。立憲民主は、民進の前原誠司代表の合流方針に逆らった「反乱軍」(民進関係者)。選挙戦では資金面などでハンディも負いそうだ。

 ▽予兆

 「立憲民主から出馬する人と同じ選挙区の公認候補もいるが、そこは戦っていく」。公認発表記者会見で、小池氏に近い若狭勝前衆院議員は立憲民主に「宣戦布告」した。

 名簿には、立憲民主の枝野幸男代表や同党に参加見通しとなっている赤松広隆元衆院副議長らの対抗馬の氏名が載っていた。2日まで空白だったが、参加が明らかになった長妻昭元厚生労働相も狙い撃ちされた。

 一方、無所属で出馬する野田佳彦前首相らの選挙区には立てなかった。硬軟両様で、非合流組の「分断工作」を狙う。

 予兆はあった。前原氏は1日、枝野氏に「無所属なら、対抗馬を立てないように調整する」と通告していた。

 若狭氏は会見で、今後も非合流組の出方を見極めて対応する考えを示唆した。背景には、小池氏の強硬路線に反発が広がり「立憲民主への参加が加速しかねない」(希望関係者)との危機感がある。3日も前職の近藤昭一氏らが立憲民主への参加を表明。北海道でも過半数の候補予定者がなだれ込みそうな状況だ。

 ▽暗闘

 公認発表後、出張から羽田空港に戻った小池氏が前原氏の携帯電話を鳴らした。前原氏が「ようやくここまでこぎ着けた」と水を向けると、小池氏も「これからです」とエールを交換した。

 希望はこの日、192人を公認。今後、追加公認で衆院定数の過半数(233人以上)を擁立し、政権を目指す構え。ただ首相指名選挙での対応は「選挙結果を踏まえて考える」(若狭氏)と分かりにくさは残った。

 設立間もない希望にとって、選挙戦は民進の資金力と組織力が頼りだ。その資金を巡り、枝野氏らが離党届を提出した際も暗闘があった。

 2日、前原氏は枝野氏らへの追加の資金提供を渋った。民進は既に全候補者に「公認料」名目で500万円を配布済みだったが、枝野氏らに同情的な幹部がとりなし、選挙区事情に合わせ全候補者にさらに500万~1500万円を配った。

 民進の2017年度予算資料では、内部留保金は148億円。一方、希望は公認候補者に供託金も含めて700万円の拠出を要求。小池氏とのポスター撮影も3万円徴収するありさまだ。

 希望は、資金目当ての合流との指摘を否定するが、民進関係者は「希望に資金援助しても法的問題はない」と語る。

 ▽本家

 民進とたもとを分かった立憲民主は今後、資金面だけでなく組織力もあてにできない。民進が地方組織に「希望以外の党を支援しない」と通達しているためだ。立憲民主陣営は「党本部に任せていた選挙の事務作業も手探りだ」と嘆く。

 枝野氏は3日、さいたま市での街頭演説で「(希望は)民進の理念、政策とは違う。皆さんの声を受け止める器がなくなる」と訴え、「本家」の自負をにじませた。公約も民進が準備してきたものを引き継ぐ方向だ。

 民進党内にも立憲民主に好意を寄せる声は根強い。支持団体の連合が候補者の個別支援を決めたことを踏まえ「今までの仲間を見捨てられない」(幹部)と同情論が広がっている。

(共同通信社)

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