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  • 2018年5月17日(木)

天地人

 カレーにシチューに肉じゃがに。名物十和田バラ焼きにも欠かせない。生はもちろん煮ても焼いても炒めても。切った時の辛みに泣かされることもあるが、火を通せば甘くなる。主役に脇役にと八面六臂(ろっぴ)の活躍を見せてくれる野菜といえば、タマネギである。

 野菜生産の盛んな本県にあって、県産タマネギがないのを不思議に思っていた。ないわけではないがまとまった量がない。国産の半分以上を占めるお隣北海道が一大産地なら、本県でも-と考えがちだが、作付面積は全国一の少なさだ。

 県によると、本県では収益性の高い野菜としてニンニク、ナガイモなどで全国一の産地を築いてきた歴史があり、タマネギは戦略上、生産現場にとって積極的な選択肢にはなり得なかったというのが理由のようだ。

 ところが今年からの減反廃止で変化が出てきた。コメに代わり収益性の見込める作物としてタマネギを取り入れ、産地化を探る動きが広がりつつある。先日の本紙によると、蓬田村ではホタテガイ養殖の残さを混ぜた堆肥を活用するなど、地元の特色を生かした挑戦も始まっている。

 新興産地としていかに市場に食い込んでいくか。試行錯誤が続きそうだ。それでも一タマネギファンとして可能性に期待したい。例えば、県産タマネギと県産牛で県産100%のバラ焼きが、いつでも手軽に楽しめる日が訪れることなどを。

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