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  • 2017年7月17日(月)

天地人

 知らずに通りかかった人はおどろくだろう。高さ3メートルはある男女一対のカヤ人形が、神社の前に立っている。両手をひろげ、外敵の侵入を拒んでいるようにもみえる。十和田市深持の板ノ沢集落につたわるカヤ人形である。

 悪疫や災害をふせぐ習俗として受けつがれてきた。2年前に市無形文化財に指定された。市内のほかの集落では、すでに途絶えてしまったと聞く。人形をつくる日は、かつては旧暦6月24日ときまっていた。後継者となる子どもたちが参加しやすいようにと、学校が休みの「海の日」にかえたという。きょうが、その国民の祝日である。

 1876(明治9)年、東北視察をおえた明治天皇が、新型汽船の「明治丸」で青森を出発し、函館を経由して横浜港についたのは7月20日であった。この日が1941(昭和16)年に、「海の記念日」に制定された。

 記念日は、96(平成8)年から「海の日」となる。海の恩恵に感謝し、海洋国日本の繁栄を願う、という思いをこめた。『海の日の由来と聖徳(せいとく)公園』(青森港湾研究協会)にくわしい。

 3連休をふやすためのハッピーマンデー制度ができて「海の日」はいま、7月第3月曜日となった。青森ゆかりの由来への関心が薄まりつつあると感じる。ならわしの担い手と、史実の語り部に、しっかりと受けつぎたい。途絶えたり、忘れ去られてしまわないうちに。

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