| 2010年2月23日(火) |
政府予算案に伴う地方財政計画は、地方自治体の予算編成や財政運営の指針となるものである。 2010年度の地方財政計画の規模は09年度に比べて0.5%減の82兆1200億円。2年連続の減少となっている。政策経費に充てる一般歳出は、0.2%増の66兆3200億円。公共事業費や人件費が減る一方で社会保障費が増加し、ほぼ前年度並みである。 地方交付税が1兆円以上増額されるとはいえ、税収の大幅減が見込まれるなど地方の台所は、厳しいやりくりを覚悟しなければならない状況に変わりはない。無駄を省き、限られた財源を地域活性化のためにどう有効に使っていくか。「身の丈にあった」お金の使い方が肝要といえる。 大型の施設整備を事業の“目玉”にした時代は去ったが、過去の「ハコモノ行政」などのつけが現在の地方財政を圧迫している一因でもある。 鳩山政権は「コンクリートから人へ」と転換を強く印象づけようとしている。それと同様に、「ハードよりソフト」へと発想を変えていくことが、地方行政にも、住民にも求められることであろう。 22日発表した県の10年度一般会計当初予算案は、総額6923億円である。09年度当初予算に比べると11億円、0.2%の増だ。予算規模としてはほぼ同額だが、微増とはいえ前年度比でプラスになったのは10年ぶり。歳出総額から公債費を除いた一般歳出は、0.1%増の5734億円となっている。 「道半ば」という財政健全化に向けて財政規律を堅持する。一方では本県の厳しい経済・雇用情勢、東北新幹線全線開業への対応など「政策・施策の選択と集中」を図った結果の予算だと、県は説明する。24日開会の県議会では論議を尽くし、「元気な青森県」への展望を開いてもらいたい。 施策の重点化について県は、五つの戦略を柱に立てている。「雇用の創出・拡大」、保健・医療・福祉などに関する「あおもり型セーフティーネット」、地域活性化最大のチャンスとなる「新幹線全線開業元年」事業などだ。 この五つの戦略キーワードに基づく事業は、300を超す。事業費は新幹線開業対策70億円、雇用創出20億8700万円などで計165億6800万円。ソフト事業が主体のようだ。 県政という性格からみて事業メニューは、豊富にならざるを得ない。しかし、「選択と集中」を主眼とするのなら、もっと事業を絞り込む工夫をしてもいいのではないか。総花的との批判は免れ難い。 一方、財源不足を補うための基金取り崩し額を前年度より半減、県債発行総額を前年度以下に抑制するなど財政健全化努力を続けている。国が公共事業費を18.3%減らすなかで、14.3%減にとどめるなど公共事業に配慮、雇用対策も重視する内容になっている。 経済の国際化、少子高齢化の進行と人口減、産業構造の変化など社会・経済環境は大きく変わっている。地方の自立も問われる。所得の向上、人材育成、地域連携などは依然として本県の課題である。将来を見据えた議論が必要である。 |