| 2010年2月14日(日) |
米国発のリーマン・ショック以降続いた金融危機による混乱が、沈静化に向かい、その影響は徐々に解消されつつあるようだ。 東京証券取引所などに上場する青森銀行とみちのく銀行など地方銀行86行(持ち株会社含む)の2009年4〜12月期決算で約8割の67行で業績が改善した。 内訳を見れば、連結純損益は30行が前年同期比で増益、青銀、みち銀を含む37行が黒字へと転換した。一方で、12行が減益、7行が赤字で、地銀間の格差も生じている。 09年3月期決算で全国地銀の半数超の47行が赤字を計上し、全体の純損益は約4400億円の赤字に転落したことからすれば、戦後最悪とまで言われた金融市場は、大手を含めこの一年で大幅に収支改善が進んだ形だ。 業績改善の全容は、最終的に3月期決算で明らかになるが、現状で推移すれば、81行が黒字を確保し、純損益は全体で5千億円規模の黒字になるとも予想されている。 だが、経営が改善に向かう一方で、08年3月期の水準にまでは復活しない見通しだ。地銀の本格的な業績回復は、なおその途上にあり、巻き返しは道半ばだ。 今回の業績回復の要因は、政府の資金繰り支援策などで取引先企業の倒産に歯止めがかかったこと、それにより、貸し倒れに備える与信関連費用が減少し、株式や債券などの有価証券の減損処理が一巡し縮小。さらに、市場の安定化を受け、有価証券関係の損益が改善したことなどだ。 本県では青銀が13億円の黒字、みち銀が5億円の黒字で、3月期までにはさらに拡大する方向にある。 09年3月期連結決算では、金融危機からの世界同時不況の直撃から青銀が134億円、みち銀が過去最大の271億円の赤字となった経緯がある。巨額な減損処理と与信関連費用を余儀なくされたためであり、現状では、そうした苦境を脱しつつあるといえる。 全国複数の地銀と同様にみち銀も、昨年、中小企業への融資円滑化のための改正金融機能強化法に基づき、国から公的資金を受けた。その額約200億円で、中間期決算と同様、3月期決算で融資実績を公にする方向だが、計画に沿った目標達成を望みたい。 銀行は企業などに資金を供給する役割を担っており、地域の社会・経済活性化の生命線であり要だ。 このデフレ不況下、現実に本県中小の企業や事業所を取り巻く環境は依然緩和しておらず、厳しい決算も予想される。企業は債務返済などのつなぎ資金を必要とする場面もあろう。金融機関は業績改善の中で、適切に対応する必要がある。 日銀は景気が持ち直しの局面にあると判断、国内総生産(GDP)の実質成長率見通しを10年度1.3%と見込んでいる。が、油断もできないとする。 雇用情勢は依然厳しく、国民の生活は明るさはない。そんな中で超低金利政策は続き、預金者の恩恵といえば微々たるものだ。 地銀はさらなる回復を目指し成長戦略を練る一方、地域の生活者、預金者の姿について考えるべきだ。一層、きめの細かい顧客対応も併せて求めておきたい。 |