| 2009年12月29日(火) |
弘前市の弘果弘前中央青果できのう、今年最後のリンゴの競りが行われた。2009年産の8〜12月の1箱(20キロ)当たり平均価格は2908円で、08年産の同期を1.6%下回った。2年連続の安値基調で、厳しい状況が続いている。 リンゴの産地価格は東京などの消費地市場価格を反映する。09年産は08年産から引き続き産地、消費地とも価格が低迷している。昨年から経済不況が強まり消費が冷え込んでいるのに加え、デフレ(物価が持続的に下落する状態)も影響しているようだ。 2年続きの価格低迷は、農家にとって厳しい。昨年の収入減少分を取り戻せない。安値が続けば、経営をさらに圧迫し、農家の生産意欲減退につながる。農業離れさえ引き起こしかねない。関係者は危機感を募らせている。 本県産リンゴの消費地市場での取引は年明け後が主流だ。09年産の価格は最近、一時期に比べやや上向いている。新年はさらなる持ち直しを期待したい。 県がまとめた09年産の11月の販売価格は、東京などの消費地市場で、1キロ当たり226円。08年産より8%上回ったが、前3年(06〜08年)平均との比較では9%安かった。9月からの累計では、前3年平均を16%も下回っている。 産地価格は、11月が1キロ136円で08年産より2%安く、前3年平均に比べ24%も安い。9月からの累計でも前3年に比べ15%安となっている。 08年産は、霜やひょうによる被害で下位等級品が多かったのに加え、消費低迷を受けて市場価格が落ち込んだ。県がまとめた同年産県産リンゴの販売額は、784億円で07年産を14%下回った。 09年産の市場取引は滑り出しから厳しかった。早生種つがるは生育が早まったことで、他産地との競合が激化し価格が低迷、全農県本部は9月に、農協系統取り扱い分の出荷を抑え調整した。早生種の出荷調整は本県で例がないという。 11月ごろから、主力品種ふじが出回り始めたが、市場環境は変わらない。ふじは、夏場の多雨の影響で、実が裂けるつる割れが昨年と同じく多発し、平均価格の足を引っ張っている。 09年産は08年産より生産量が少なく、産地の倉庫は入庫量も多くないという。市場に出回る物が少ないのに価格が安いという状態だ。消費低迷やデフレなど不況の影響を色濃く反映しているといえる。輸出も円高などで振るわない。 08年産の場合、価格浮揚へ向け県は今年1月、生食用リンゴを市場から1万トン隔離する緊急需給調整を柱とする販売対策で、下落に一定の歯止めをかけた。 09年産でも越年在庫量を調査した上で県やリンゴ関係団体が価格対策を検討する見込みだ。 一方で、県や県りんご対策協議会は、消費拡大へ向け、首都圏などでPRに努めており、県産リンゴの価格好転に期待がかかる。 本県リンゴは、長期的には品種構成の検討や販売戦略のてこ入れなど競争力アップの必要性が指摘されている。課題はさまざまあるが、09年産についてはまず当面の取引、年明け後の価格動向を注視したい。 |