2009年12月6日(日) 東奥日報 社説



■ 循環型経済の構築目指せ/Buyはちのへ運動

 八戸市で1日、地元経済の活力を市民の力で取り戻そうという、ユニークな運動が始まった。

 その名は「Buy(バイ)はちのへ」。八戸商工会議所が主催し、買い物や仕入れの際に地元の商店や企業から購入する「地元購買」、地元産品を活用する「地産地消」を促進し、「八戸ブランド」を高める活動などに力を入れていくというものだ。

 世界的な景気低迷が続き、国内でもデフレ懸念が広がる中、景気動向に左右されにくい自立的な地域循環型経済の構築を目指す八戸の取り組みに注目したい。

 今年7月、運動の推進組織「Buyはちのへ作戦会議」が発足。八戸商議所の生活文化商業、食品商業の2部会、八戸商店街連盟、市の政策推進課、商工労政課などの関係者が準備を進めてきた。

 計画によると、地元購買事業では、運動をPRするポスターを市内各所に掲示して、「飲みだおれラリー」をはじめ商店街が行う既存の地元購買促進事業を支援するほか、独自の地元購買運動を行う。

 具体的には、サポーター企業を募り、「物品、お歳暮などは地元から購入します」「設備工事や機器のメンテナンスなどは、市内業者を利用するように推進します」などの実践内容を「Buyはちのへマニフェスト」として宣言してもらう。1日現在、47事業所が登録したという。

 地産地消事業としては、地場産品PRの月間や日を設定し、地場産品に理解を深めてもらう企画を実施する。さらに、八戸らーめん会や八戸前沖さばブランド推進協議会などと連携して、八戸ブランドの知名度の強化に努める。

 また、運動のシンボルとなるマスコットキャラクターを公募。買い物かごをくわえたウミネコの図柄が選ばれた。愛称は「はっぴー」に決まった。

 Buyはちのへ運動初日の1日は、市の中心街・三日町でセレモニーが開かれ、関係者が事業開始を宣言した。

 八戸商議所の橋本昭一会頭は「地域経済を取り巻く環境は厳しいが、業界、事業所、商店街一体となって運動が全市内に広がり、意識啓発が増幅していくよう協力を」とあいさつ。小林眞市長は「市としても地元発注を進めており、今後も購買者として運動にかかわっていきたい」と述べた。

 商議所は6日までを「オープニングウィーク」と位置付け、デパートやスーパーが地場産品フェアを企画したり、各商店街が買い物抽選会、スタンプラリー、せんべい汁の振る舞いなどをにぎやかに行っている。

 県内各地でもこれまで、地場産品愛用や地産地消の運動が地道に続けられているが、八戸で始まった全市レベルの新たな挑戦は、地域経済にどんな効果や影響を生んでいくのだろうか。即効薬というよりも、じわじわと効いてくる良薬になってほしい。

 Buyはちのへ運動が、市民にとって地元産品の良さをあらためて見直し、地元で買い物する楽しさを思い出すきっかけとなってほしい。一方、売る側にとっては、魅力ある商品開発や店づくりへの刺激となることを期待したい。


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