| 2007年3月26日(月) |
青森市の県営スケート場で開かれていた世界女子カーリング選手権は二十五日、カナダがデンマークを破り優勝。九日間の熱戦に幕を下ろした。 二連勝と好スタートを切ったチーム青森だが、第三戦のロシア戦で痛恨の逆転負け。悪い流れを引きずったまま、盛り返すことはできなかった。四勝七敗、十二チーム中八位タイの成績は不本意だったかもしれない。 カーリングは、ストーンを狙い通りの場所に投じる運動能力だけでなく、頭脳ゲームと言われるように高い戦略性と、何より精神的なタフさを求められるスポーツだ。 チーム青森は本橋麻里選手が二十歳で、残る寺田桜子、山浦麻葉、目黒萌絵の三選手は二十二歳と若い。発展途上のチームであり、嫌な流れをはね返すためには、したたかさと経験が不足していたのかもしれない。 外国の選手を見ていると、若手が台頭しているとはいえ、社会人が主体で、子どもを連れた選手もいた。 日本の女子スポーツ選手全般に言えることだが、競技に打ち込むのは若いうちだけで、結婚すれば引退するというパターンが多い。 外国選手の力強さを見ていると、競技だけでなく、実生活でのさまざまな経験が、プレーにも生きているようにみえる。 カーリング世界選手権が日本で開かれるのは初めて。本県では二〇〇三年の青森冬季アジア大会に続く国際大会の開催となった。 運営については世界カーリング連盟から高い評価を得た。県カーリング協会員だけでなく市が公募したボランティアの合計約三百人が大会を支えた。冬季アジア大会でのボランティア経験者も多く、定着してきた。 青森市内の小中学校が一校一国運動に取り組んだ。各国選手団が小中学校を訪問、小中学生が応援に駆け付けた。 県カーリング協会発足二十周年の節目の年での世界選手権開催となった。競技名すら誰も知らないような、マイナーだったスポーツをここまで育て上げた関係者の努力には頭が下がる。 青森市は「カーリングの街」を掲げている。冬のスポーツといえばスキー、スケートしかなかった中で、カーリングを新しい冬の楽しみに育て上げた。また世界でも有数の豪雪地帯で、とかく暗いと見られがちな冬の青森のイメージチェンジにも一役買った。 カーリングは冷蔵庫の中にいるような寒さで行われる。一試合二時間半を超す長丁場で、展開が目に見えにくいなど、試合を楽しむためには観客にも経験が必要となる。せっかくの世界選手権だが、チーム青森が不振だったこともあり空席が目立つなど、市民の盛り上がりはいま一歩だった。 チーム青森の寺田主将は予選敗退後に「ここから始まるんだと実感した」と話し、二〇一〇年のバンクーバー五輪出場を目指して、新たな出発点に立つ。 青森市も市スポーツ会館カーリング場の営業期間を一カ月延長する。カーリングが青森を代表するスポーツとして市民に定着するよう、次のステップを踏み出すことが大事だ。 |