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  • 2017年12月7日(木)

国主導の不正 断固処分/IOCがロシア除外

 国主導でドーピングの組織的な不正を進めたとして、国際オリンピック委員会(IOC)が、ロシア・オリンピック委員会を資格停止とし、来年2月の平昌冬季五輪から同国選手団を除外することを決めた。

 不正が行われたソチ冬季五輪当時にロシアのスポーツ相だったムトコ副首相を五輪から永久追放した。

 どの国であれスポーツ担当相は、五輪運動を主導するIOCの権限が及ばない存在と考えられてきただけに、この処分にIOCの強い決意が表れている。

 陸上競技を中心にロシアではドーピングが広範囲に行われていると、ドイツの公共テレビが衝撃的な調査報道をしたのは3年前だった。世界反ドーピング機関(WADA)が調査に乗りだし、ロシアにとって自国開催だったソチ冬季五輪での不正の疑いも揺るぎないものとなった。

 しかし、IOCは昨年夏のリオデジャネイロ五輪直前の理事会では、全面除外は見送り、参加の判断を陸上や水泳など国際競技連盟の個別の決定に委ねた。IOCは「弱腰」と批判を受けた。

 IOCはその後、調査委員会による具体的な証拠集めを加速し、今回は自信を持って断固とした制裁処分を打ち出したと言える。

 一方でIOCは、厳しい条件をクリアして潔白を証明した選手は「ロシアからの五輪選手」として個人資格での参加を容認した。

 ロシア国旗の使用を認めずメダル獲得後の表彰式でロシア国歌を演奏することも今回禁じており、その上、ロシア選手と名乗ることも許さないとなれば、ロシアの全国民からの強い反発が出ることは避けられないとの政治的判断が見て取れる。

 国は罰しても、潔白な選手は保護する。この決定は、反ドーピング運動の推進にとって大きな道標となっただろう。

 同時に、政治の介入を許さない五輪運動を正しく理解し、その運動を支援すべき国家が国内オリンピック委員会の頭ごしに選手強化に手を突っ込むことに対し、強い警告を発したと受け止めることができる。

 選手のメダル獲得によって国民を喜ばせ、政権の人気拡大に結びつけようなどと考えるなら、それは大きな間違いだと、IOCは声を上げたとも言える。

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