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    ~5000歩の旅~
    五戸町中心部
  • 「坂」「馬」「酒」が魅力

 五戸支局に赴任し約3カ月、体のぜい肉が不規則な生活と運動不足を主張し始めた。それならせっかくの「坂の町」を体感しようと、今月上旬、中心部で標高差が最大のルートに挑戦した。出発前の体重は72.3キロ、体脂肪率18.6%、体組成計の判定は「標準からやや肥満」。南部鉄道の駅名を今に残すバス停「五戸駅前」から歩き出した。(斎藤義隆)

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▼1062歩
写真風に揺れる中央商店街の七夕飾り。25日から始まる「ビックリ夜店」で再びお目見えする=地図(2)

 県道113号を進むと、視線の先には風に揺れる七夕飾りの列。中央、上大町、新町の3商店会が、中心街を約60の飾りで彩っていた。中央商店会の福井義幸副会長は「今の形は旧倉石村と合併した13年前から。昔は通りにささ飾りが並んでいました」。今年の飾りは7日でいったん終わり、恒例の「ビックリ夜店」が行われる25~27日に復活するという。

▼1527歩
写真馬の親子が刻印されたデザインマンホール=地図(3)

 中心街から外れ、急な下り坂へ歩みを進める。噴き出す汗が目に入るのを防ごうと、体勢はついうつむきがちに。すると、下水道用マンホールの楽しげな馬の親子に気付いた。町建設課によると、古くからの馬産地を象徴するデザインを採用し、現在の設置箇所は約1450。一部は模様をきれいに塗り分けたペイント版とのこと。そちらも探してみたくなる。

▼1598歩

 坂を下り切ると、五戸川に架かる五戸橋が見えた。付近の標高は町中心部で最も低い37.8メートルだ。川沿いの遊歩道から見れば中心街はのり面の木々に隠され、まるで緑豊かな丘のよう。川のせせらぎも涼しげで、ウオーキングにはきっと最適なはず。「暑いからこの辺で済ませようよ」とささやく、もう一人の自分の声がうるさい。

▼3441歩
写真創建は慶長年間で、約600年の歴史を持つ高雲寺の村松住職。現在の本堂は1943年に落成した=地図(4)

 やや上流の八景橋から、約2キロの上り坂が始まった。汗を拭いながら照り返しの強い道を歩き、町を代表する古寺の高雲寺と専念寺が並んだ一角にたどり着く。両側の小高い杉が日陰をつくり、左手の■雲寺入り口には懐かしい手押しポンプ。「この坂は昔、自動車より馬が多く、井戸水を飼い葉桶(おけ)で飲ませる姿をよく見ました」と話す村松大栄住職に許しをもらい、首のタオルを冷たい清水に浸した(飲用は不可)。

▼4711歩
写真火災予防を呼び掛ける看板と、救助技術競技会東北大会に出場する五戸消防署チーム=地図(5)

 大きくカーブした上り坂がしばらく続き、へこたれそうになる。県道15号との交差点に達すると、火災予防を呼び掛ける歌舞伎調の華やかな看板が目を引いた。約6年前、当時五戸消防署に勤務していた、川守田和彦おいらせ消防署長の作品だ。全国消防救助技術競技会東北大会(19日、仙台市)に向け猛特訓中という、五戸消防署の坂本潤哉さん(30)も「ここを通るたび、いつも『いい絵だな』と思います」。

▼5037歩
写真「地域限定酒『特奨五醸』を販売中です」とアピールする三浦さん=地図(6)

 最後の急坂を上り、標高121.5メートルの町営住宅二本柳団地集会所付近でゴール。見下ろせば緑と家々のモザイクが広がる。「見晴らしは最高だけど、風当たりも最高。強風だと怖い日もあるよ」と話すのは、近くで30年以上酒屋を営む三浦清志さん(73)。地域限定の清酒「五醸」販売店で、町外からも左党が訪れるという。 ゴール後の体重は71.5キロ、体脂肪率16.8%で、体組成計の判定も「標準」。約1時間のウオーキングなら上出来!