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    ~3000歩の旅~
    弘前市代官町~弘大
  • 幅広い年代 笑顔集う

 汗ばむ陽気に包まれた6月上旬、弘前市の中心部・代官町交差点から弘前大学文京キャンパス方面に向かって出発。土手町を横断する形で南下し「富田大通り」とその周辺を歩いた。(目時壮大)

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▼337歩
写真「矢川写真館」の3代目主人の元さん=地図(1)

 土手町との交差点にさしかかる手前にある矢川写真館は、1881(明治14)年から続く老舗。3代目店主の矢川元さん(69)は約45年にわたり地元で写真を撮り続けてきた。「写真は100年たっても残るもの。それが後の家族にも見てもらえるようにと気持ちを込めて撮る」と思いを語る。「体の動く限り続けたい」と笑顔で話した。

▼974歩
写真多彩な画材を取り扱う「太平洋画房」の齋藤さん=地図(2)

 土手町との十字路を過ぎしばらく歩くと、1952(昭和27)年創業の太平洋画房が見えた。絵の具やキャンバス、額縁などのほか、ねぷた絵の染料や和紙などもそろえている。店員の齋藤ゆきさん(42)は「学生から年配の方まで、幅広い年代のお客さんが来ますね」と話す。「お客さんが描きたい絵に適した画材をすぐ見つけられるよう、一生懸命調べています」

▼1745歩
写真大学の講義の課題に取り組む甲地さん=地図(3)

 住宅や商店、飲食店などが立ち並ぶ通りをさらに南へ進んだ。弘前大学の正門が見えてくると、学生たちの姿も多くなってきた。彼らは大学ではどんなことに取り組んでいるのだろう。講義を受けるため文京キャンパスに来ていた医学部1年の甲地勇登さん(19)は脳の分野に興味があり、将来は地元で医師として働きたいと目標を語る。「脳の解明されていない仕組みについての研究もやってみたい」と興味は尽きない。「これから多くの人と交流していきたい」と大学生活を充実させようと意気込んでいた。

▼2096歩
写真「AMERICAN DINER Cherry」のハンバーガー=地図(4)

 そろそろ昼食をとろうと弘前大学近辺を探していると、今年4月にオープンした「AMERICAN DINER Cherry」を発見。「バンズは全粒粉で、パティやソースは自家製です」と店員の長峰洋平さん(32)が話してくれたハンバーガー(800円)を「いただきまーす」。ジューシーな肉のうまみが口の中に広がり、食べ応えもある一品で満足。

▼2694歩
写真富士見町の一角にある「喫茶わんこ」=地図(5)

 自転車をこいでいる学生たちとすれ違いながら、富田3丁目にある交差点を弘南鉄道弘高下駅方向に進む。すると、富士見町の一角にある「喫茶わんこ」が目に入った。店主の赤田薫さん(60)は先代の店から名前を変えて受け継いでいるという。「地域の年配の人たちに居場所を提供している」と話し、コーヒーのほか漬物などの総菜を提供している。また、学生たちも魚がメインの定食を食べに訪れるといい、地域の人との新しい出会いが生まれている。赤田さんは「出会いも何かの縁。年齢関係なく話し合えるお客さんがいて、お互いに気遣う雰囲気が好きです」と教えてくれた。

 店を出る頃には夕方で、学生たちも帰路についていた。自分もつい最近まで学生だった頃を思い出しながら、夜が近い町を後にした。