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    ~5000歩の旅~
    鶴田町
  • 優しい笑顔あふれる町

 11月上旬、連日降り続く雨の合間を縫って鶴田町を散策した。陸奥鶴田駅を出発。真っすぐ西に進み、ガソリンスタンドのある交差点を左折した。(小路口裕充)

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▼627歩
写真佐々木ツル酒店3代目店主の妻・直美さん。棚の左側には「鶴の恩返し」が並ぶ=地図(1)

 右手に見えてきたのは1946年開業の佐々木ツル酒店。お邪魔すると孫を抱えた佐々木直美さん(45)が対応してくれた。移転してもうすぐ2年という店内には日本酒がずらり、「特に県内の地酒に力を入れています」とのこと。年に2回開催している「日本酒を楽しむ会」も地酒を発信する機会をつくるためだという。鶴田町の地酒「鶴の恩返し」ももちろん並んでいた。  鶴寿橋に向かい手前を左折。岩木川沿いの堤防を進む。真っ正面に岩木山がそびえていた。堤防を左手に降り、鶴寿公園へ。木々の紅葉が終盤を迎えていた。

▼3004歩
写真境内の落ち葉を片付ける宮本宮司=地図(2)

 鶴遊館を経由し北に進むと左手に鶴田八幡宮が見えてきた。宮本充宮司が境内の落ち葉を片付けていた。「朝からずっとやってるんですが追い付かないですね。きれいにして参拝者をお迎えしたいです」と手を動かし続けていた。

▼3641歩
写真カルボナーラを運ぶ澁谷さん。ミートソースもおすすめ=地図(3)

 さらに進むと右手に喫茶店「MANAhouseII」が。小腹を満たそうと入店した。澁谷丞治さん(58)にカルボナーラとブレンドコーヒーを注文した。セットで800円。比べるのも申し訳ないが自分で作ったものと同じ料理とは思えないほどおいしい。コーヒーも月並みな感想だがまろやかだ。「五所川原市のNPO法人ほほえみの会が焙煎(ばいせん)している豆を使っています。みなさんにおいしいと言ってもらえるし、コストパフォーマンスがとてもいいですね」と澁谷さんは語った。

▼3731歩
写真焼き鳥を焼く成田さん。あまりの肉の大きさから「ジャンボ焼き鳥」と呼ぶ人も=地図(4)

 店を出て陸奥鶴田駅に向かうと香ばしい香りが漂ってきた。成田精肉店の店先で焼き鳥がジュージューと音を立てている。きょうは歩いたから食べても大丈夫と自分に言い聞かせた。  焼き鳥を焼くのは店主の成田正寿さん(67)。元々は自分の晩酌のために焼き鳥を追求してきたが、その味を知ったお客さんに求められ25年ほど前から販売している。大きな鶏肉の間に玉ネギが一切れ。シンプルだがとにかく肉がうまい。「町外から買いに来る人もいるんですよ」と成田さん。納得の味だ。
 数十歩歩いて駅に到着。最後の目的地は鶴の舞橋に決めていた。今回は社有車で富士見湖パーク売店まで移動したが期間限定で片道500円のバスや片道千円のタクシーが利用できる。

▼4146歩
写真鶴の舞橋を絶賛した橋詰さん。奥の山は冠雪した岩木山=地図(5)

 売店から舞橋のたもとへ。対岸から歩いてきたのは東京都から訪れた橋詰保光さん(92)。「とても幻想的で素晴らしい橋ですね。冠雪した岩木山もきれい。少し寿命が延びた気がします」と絶賛していた。
 さらに767歩を歩き、つがる富士見荘前で散策を終えた。肌寒かったが町の人は優しかった。そして、笑顔だった。