• 49
    ~6000歩の旅~
    つがる市柏地区
  • のどかな米とリンゴの里

 つがる市南東部に位置する柏地区は、1992年以降に大型店舗が増えたものの、古くから農業の盛んなのどかな地域だ。10月5日、今にも雨が降りだしそうな曇り空の下、市役所柏分庁舎からぶらりと歩いた。(中川博志)

マップクリックすると大きな地図が開きます
 
▼507歩
写真38年前に植えられたリンゴの木を守る古坂さん。後ろの木が「紅絞」=地図(1)

 南東へ道なりに進み、十字路を越えると県天然記念物「日本最古のリンゴの樹」がある園地に到着。138年前に植えられた「紅絞」2本と「祝」1本を守る4代目園主・古坂徳夫(とくお)さん(65)が「紅絞は着色の管理に手間がかかる。つるが他の品種より短いから、玉まわしが難しい」と言う。祝の収穫は8月に済み、紅絞は今月中ごろから11月中旬まで少しずつ進めるという。「見学に来た観光客に、実のなっている状態を見せたいからね」

▼1161歩
写真個人経営の酒屋を柏地区で唯一営む三浦博逸さんと妻れい子さん=地図(2)

 十字路に戻り、西へ向かうと「三浦酒店」の看板が。店主・三浦博逸(ひろいち)さん(77)によると、戦中には既に酒屋だったという歴史ある店だ。「約20年前は柏地区に11軒もの個人の酒屋があったけど、今はうちだけ」という。妻れい子さん(74)は「お客さんが少なくなったけど、2人でのんびり暮らしています」と笑った。店を出ると少し北にある柏正八幡宮(1576年建立)に立ち寄り、今回の「まちぶら」の成功を祈った。

▼3568歩
写真ライオンの顔の金山焼から温泉が出る浴場を紹介する柏ロマン荘の水上支配人=地図(3)

 北に進み、柏小学校前の交差点を右折すると、宿泊施設「柏ロマン荘」が見えてきた。館内にヒバの香りが漂う。水上(みずかみ)昌弘支配人(64)が「肌がツルツルになると温泉も人気です。金山焼のライオンから湯が出ているんですよ」というので男性風呂へ。カメラレンズの曇りを拭きながら何とか撮影を終え、ホッとして施設を後にした。あっ、ツルツルになるのか、確認するのを忘れた。疲れてきたので別の機会にしよう。

▼5250歩
写真「あんこの甘さがちょうど良い」と柏名物の「しとぎ餅」をPRする市農産物直売所の渋谷さん=地図(4)

 北東の商業施設を目指して田んぼの中を進む。稲刈りがほとんど終わり、誰もいない…。黙々と歩を進め、ようやく市農産物直売所に到着した。おなかがすいたので、柏名物「しとぎ餅」のコーナーへ。「運動会の時期の週末は、1日に600~700個売れます」と店員の三浦由香さん(28)と渋谷美恵子さん(44)。「白」「よもぎ」「黒豆」の粒あん入り3種を1個ずつと、地元でしか味わえない小関商事の「コセキサイダー」を購入。店外でさっそくいただいたが、どれも好みの味ですぐにぺろり。

▼5708歩
写真市立図書館で勉強していた一戸さん。「休みの日は開館から午後7時ぐらいまでいることがあります」=地図(5)

 直売所のはす向かいに、商業施設が増えるきっかけとなったイオンモールつがる柏がある。この中に今年7月29日オープンした市立図書館がゴール。勉強場所として活用する高校生が10人ほどいた。近所に住み、県内の短大志望という五所川原高校3年、一戸悠希(ゆうき)さん(17)が「家にいると居間でダラダラしちゃうから、よくここに来る。集中できます」とニッコリ。明るい笑顔で疲れが吹き飛んだ。