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    ~7000歩の旅~
    むつ市大湊地区
  • 湧き水豊かな坂の街

 古くは旧海軍の軍港として栄えたむつ市大湊地区。釜臥山の伏流水が豊富な地下水となり、街角にはいくつもの湧き水がある。国道338号と海手の道を結ぶ坂が数多くあり、それぞれに名前が付いている。9月上旬の昼下がり、大湊地区を歩いた。(加藤彩美)

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▼42歩
写真オリジナルのマップで見どころを紹介する米田支配人(左)と濱道さん=地図(1)

 JR下北駅から電車に揺られ数分でJR大湊駅に。駅を出てすぐ、左手に見えるのはホテルフォルクローロ大湊。カウンターで出迎えた米田貢支配人(45)と濱道里美さん(33)は「ビジネス客が中心ですが、観光のお客さまにはホテルが作った地図をお渡ししています」とマップを差し出した。

▼279歩
写真国道沿いの店舗脇にある湧き水「蕩蕩水」=地図(2)

 国道338号を歩いて行くと早速湧き水を発見。「蕩蕩水(とうとうすい)」は店舗脇にひっそりとあり、普段車で通っても気づかなかった。水を触ると冷たく、気持ちいい。

▼2987歩
写真海手の道と国道338号を結ぶ坂の一つ「ロマンス坂」。釜臥山が見える=地図(3)

 海手の道を歩いてみよう。水の音が聞こえるので目をやると、一見普通の住宅やレストランにも湧き水があることに驚く。しかし、マップにある「三山水(さんさんすい)」と「稲荷神社清水」は見逃してしまったようだ。船見坂、常楽寺坂、一番坂…坂には看板が立つ。資料によると、ロマンス坂はロマンス座という演芸映画館があったことから名付けられたのだとか。海手の道から坂を見上げると、釜臥山が見えた。

▼5281歩
写真歩いてきたエココーストをむつ市中央公民館3階からパシャリ=地図(4)

 陸奥湾を航海する船が目印にするために植えられたという一本杉の前を通り、親水護岸「エココースト」に。視界が開け、陸奥湾が一望できる。波の音が優しく響き、潮風が気持ちいい。犬の散歩をしていた女性は「季節の移ろいが感じられるのよ」と駆けていった。

 むつ市中央公民館の3階からエココーストの写真を撮らせてもらった。職員の氏家恵子さん(57)と神誠さん(66)は「以前は大湊小学校の辺りだけだったのが延びてきて。ランニングしている人をよく見ますよ」と教えてくれた。

▼6278歩
写真全国高校野球選手権青森大会で準Vに輝いた大湊高校野球部員が下宿する富岡荘。(前列左から)蝦名さん、野崎さん、館脇さん。(後列左から)中嶋さん、小谷さん=地図(5)

 全国高校野球選手権青森大会で準優勝に輝いた大湊高校野球部のメンバーが下宿する富岡荘に寄ることに。部活を引退した3年の小谷真勇さん(17)、蝦名陸斗さん(17)、野崎敬秀さん(18)、中嶋拓夢さん(18)、館脇心さん(17)が学校から帰ってきていた。5人は「チーム一丸で決勝まで行けた」「おめでとうと言われ、いろんな人に支えられていると感じた」と夏を振り返り、「あと一歩と言われている甲子園に行ってほしい」「監督の下で人間的にも成長して」と後輩へ思いを語った。

▼6584歩
写真「スーパーで働いていた頃からの習慣で」とネクタイを締めカウンターに立つ佐佐木さん=地図(6)

 電車の時間まで酒場をのぞいてみよう。居酒屋こうちゃんののれんをくぐる。「十和田から仕入れている馬刺しが人気。若い人とも話せるのがこの仕事の面白さ」と店主の佐佐木弘一さん(69)。隣に座った客が以前取材でお世話になった方によく似ている。脇野沢の漁師・中村有男さんだった。「やっぱりそうか」と思わぬ再会に乾杯した。