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    ~4000歩の旅~
    黒石市
  • 個性派の店 意外な発見

 梅雨も一服の6月27日、太陽がまぶしい。忙中閑あり。黒石支局を出て市内中心部の古びた商店街へ。赴任3カ月、未知の店も数多い。どんな発見があるか。近くの御幸公園を背に北上すると国名勝「金平成園(澤成園)」がある。板塀に沿って東に向かい、最初の交差点を左に曲がった。(本間善幸)

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▼1182歩
写真「商店街の客足はさらに減った」と話す田中さん=地図(1)

 そこは「銀座通り商店街」というが昔日のにぎわいはどこへ。開業45年、「タナカスポーツ」店主の田中偉嗣さん(47)は「今年に入り、人通りはさらに少なくなったようだ。地元で買うという意識があればいいのだが」と話した。店を出てまた北に向かった。

▼1462歩
写真店の奥に重量級のスピーカーが鎮座するおかざき電器。「先代の趣味です」と泉・現社長=地図(2)

 直後の交差点で左側(西側)にある「おかざき電器」に用事があったことを思い出し店内へ。高さ1メートル数十センチ、重さ百数十キロの外国製スピーカー数基が目に付いた。「先代社長の趣味。この辺で店頭にあるのはうちぐらい」と泉健司社長(52)。エアコンの取り付けが忙しくなる時期。泉社長は「家電修理を頼める電気屋は少なくなった。物を大事に使ってもらうのが一番。地域の人にいくらかでもお役に立ちたい」と控えめにPRする。

▼1522歩
写真店内でくつろぐ神さん(右から3人目)。カウンターの木製レジスターが目を引く(手前)=地図(3)

 たまたま同店で一緒だった神典子さん(60)がコーヒーを飲みに行くというので近くの喫茶店「アイデア」に同行した。壁には数多くのLPレコード。驚いたことにカウンターの木製キャッシュレジスターは現役だ。注文したアイスコーヒーでのどを潤しながら店内に流れるジャズにしばし耳を傾けた。「好きなことをしゃべって、時には愚痴も聞いてもらって」と神さんの表情が緩む。心身ともに一休みできるかけがえのない時間と空間だ。店を出てさらに北へ。一番町で今度は南下、保福寺を西に曲がると大町だ。

▼2820歩
写真意外な組み合わせがいける「焼きそばナポリ」。三浦さんの店の人気メニューだ=地図(4)

 小腹がすいた。ここは「焼きそばの町」黒石。ちょうど「コロの店」が目に入った。店内に入ると「焼きそばナポリ」が気になり注文。太麺の焼きそばをバラ肉、タマネギ、キャベツをケチャップで炒めた。つゆやきそば同様、意外な組み合わせがいける。店主はB-1グルメの「黒石つゆやきそばHAPPY麺恋゛(めごい)ジャー」恋隊長(副会長)の三浦育子さん(57)。「お客さまに頼まれ、たまたま作ったメニュー」と言うが今や定番になった。高校生らに人気だという。

▼3972歩
写真1日3回、愛犬「みずき」の散歩をするという鈴木さん=地図(5)

 店を出て西を目指し商店街を離れた。弘南鉄道弘南線の踏切を渡ってしばらく行くと緑町で雌のシェパード「みずき」(生後6カ月)を散歩する鈴木龍雄さん(58)に出会った。「ストレスがたまらないよう30分から1時間の散歩を1日3回」。愛犬に対する深い愛情には頭が下がる。

▼4432歩
写真病院実習を終え、笑顔で帰路に就く下總さん(左)と森さん=地図(6)

 さらに西へ。水田そばの交差点で声を掛けたのは弘前医療福祉大2年の下總(しもふさ)桃子さん(19)=千葉県下総市出身、森穂成美さん(19)=函館市出身。黒石市内の病院で始まった看護実習初日の帰り道だという。「(看護・医療)知識と技術の向上につなげたい」と2人の意欲は満々。「母親が青森県出身なのでこっちで看護師になりたい」と話す下總さんの笑顔がまぶしかった。