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    ~6000歩の旅~
    八戸市鮫地区
  • 猟師町に思いはせ

 古くから漁師町として栄えてきた八戸市鮫町。地名だけを聞くと「ギョッ」と驚くが、その昔同地区に多くあった「沢」がなまって「さめ」になり、「鮫」という字を当てた-という説もあるそう。好天に恵まれた6月下旬の午前、首に汗ふき用の手拭いをかけ、間もなくサバやイワシの水揚げで活気づく八戸港第1魚市場を出発した。(本田海輝)

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▼340歩
写真「うちのタコはおいしいよ」と話す佐藤さん=地図(1)

 JR八戸線の魚市場踏切を渡ると、前方に青森銀行鮫支店。その脇で、佐藤キヱさん(81)が小分けにしたタコの足や頭を並べて行商していた。息子の義明さん(53)が捕った10キロ以上はあるという大きなミズダコをゆで、一晩ざるで水を切ってから販売している。

 「生きたまま塩ゆでするから、ほかとは味が違うよ」と佐藤さん。話をしている間にも次々と客が訪れ、残っていた5袋はあっという間に売り切れた。

▼612歩
写真サメのモニュメント前で記念撮影する小山内さん夫妻=地図(2)

 すぐ近くの鮫駅では、大きな口を開けたサメのモニュメントをバックに、東京都の小山内文春さん(66)と優子さん(60)夫婦が「クジラはあちこちにあるけど、サメは珍しいよね」と記念撮影。八戸市の観光は2回目で、この日は種差海岸から鮫駅までを散策し「ニッコウキスゲ、ハマナス、ユリがとてもきれいだった」と満足げ。

▼1817歩
写真御前水をくむ男性=地図(3)

 県道1号線を北上し、駅前の商店街を抜けて程なく、左手から「じゃばじゃば」と涼しげな水の音。階段を下りると、看板には「御前水」の文字。鮫観光協会によると、南部藩のお殿様がこの水を飲み、その名がついた-との説があるという。ご利益があるかも、と手ですくって一口いただいた。水をくみに来た男性(81)は「毎日来て、みそ汁、コーヒーに使っているよ」と、ボトル1本分を持ち帰った。

▼3660歩
写真大物のヒラメを狙い、釣り船の準備を進める木村さん=地図(4)

 住宅地を抜け、恵比須浜漁港へ。今が旬のウニの殻むきをしているかな? とうろついてみたが、この日の作業は終わったよう。翌日の釣りに備え、船で準備を進めていた木村浩一さん(63)は、仲間から大きいヒラメが釣れている-との情報を聞き「そういう話を聞けば釣りたくなる。刺し身にして食べたい」と笑顔。趣味が高じて買ったという船は立派だった。

▼5864歩
写真地元食材にこだわった定食を提供する福田さん=地図(5)

 Uターンして海岸沿いを南下。たくさんのウミネコが飛来している蕪島を通って鮫駅方面へ戻り、福田まりこさん(66)が地元食材を使った定食を提供する「魚屋まるなか」へ。ドンコ(エゾイソアイナメ)の天ぷらはぷりぷり、初めて食べたサメの唐揚げはほんのり脂があっておいしく、ご飯をおかわり。佐藤さんから買ったというタコにも巡り合い、「刺し身で出してあげるよ」の言葉に甘えてパクリ。柔らかくてうまい! 御前水を使ったコーヒーもあり、胃袋は大満足。魚市場近くに気になる居酒屋も見つけた。今度は夜にぶらりとしてみようかな。