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    ~3000歩の旅~
    西目屋村田代地区
  • 白神山地の玄関口

 豊かな自然に囲まれ、リンゴ畑と水田が広がる西目屋村。人口は約1400人と県内一少ない。世界自然遺産・白神山地の入り口として知られる同村で、村役場や宿泊施設、小学校などが集まる中心部・田代地区を歩いた。(秋村有香)

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▼702歩
写真白神山地ビジターセンター・アテンダントの中原さん(左)と古川さん。観光客らを笑顔でお出迎え=地図(1)

 村役場から細い道を抜けて県道28号へ。弘前市方面に進むと、木々が生い茂る中にたたずむ「白神山地ビジターセンター」が見えてきた。白神山地の学習センターとして観光客など年間5万人が訪れる施設で、白神山地に関する情報を、大型映像や展示物などで学ぶことができる。アテンダントの中原千代美さん(26)と古川恵莉さん(24)が館内を案内してくれた。中原さんは「白神山地の散策前にセンターで知識を深めてもらい、さらに自然を楽しんでほしい」と話した。

▼1536歩
写真お手製のチーズケーキとこだわりのコーヒーを出す「カフェ ルーラル」の加藤さん=地図(2)

 中心部の住宅街を歩くと、外壁に大きく「珈琲」の文字が掲げられた民家を発見。「カフェ ルーラル」は村唯一のカフェで、店主の加藤美津子さん(46)が1人で切り盛りしている。村民や観光客にコーヒーを飲んで一息ついてもらおうと、9年前に店をオープンした。「コーヒーに一番合うんです」と、加藤さんがお手製のレアチーズケーキを出してくれた。ふわりとした軽い口当たりで、さっぱりとした甘さ。「ここに来たらおいしいコーヒーが飲めると思ってもらえたらうれしい」とほほ笑んだ。

▼1754歩
写真「干したのは高級品になるんだ」と自宅前でゼンマイを広げる安信さん(右)と信子さん=地図(3)

 ルーラルを出て再び県道に向かって歩くと、佐々木安信さん(74)信子さん(68)夫妻が、自宅前で山菜のゼンマイを干しているところに出くわした。保存食として日持ちさせるためだといい「こうやって干してるの見たことないべ」と笑う信子さん。1人で山から採ってきたという安信さんは「3日かけて採ったゼンマイだ。何十キロも持って山の中を歩くんだよ」と話しながら、慣れた手つきで板の上に次々とゼンマイを並べていった。

▼1877歩
写真村で採れた豊富な種類の山菜をPRする三浦施設長=地図(4)

 佐々木さん方にほど近い物産センター「Beechにしめや」は、地元農家が持参した農作物の直売所やレストランなどが入った施設。村民の買い物はもちろん、観光客が土産品を求めて立ち寄る人気の場所だ。農作物が並ぶ売り場には、旬の山菜がずらり。ウド、タラノメ、根曲がり竹などが並び、5月下旬になると人気のミズが多く入荷するという。  同センターの三浦徹哉施設長は「山菜の種類が豊富。西目屋のミズはツルツルした食感がおいしいですよ」。

▼2764歩
写真児童クラブで友達と楽しい時間を過ごす西目屋小の子どもたち=地図(5)

 センターを出ると、小学生が家路についていた。西目屋小学校は、空き校舎となった旧西目屋中学校を改修し、今年冬に完成したばかり。校舎の一室は放課後に子どもたちが集まる「児童クラブ」として使われ、1、2年生の男子4人が仲良くヒーローごっこやドミノ倒しなどを楽しんでいた。やんちゃに走り回る2年生の溝江詩月(しづき)君(7)は「ドラゴンボールごっことかが楽しい」とにっこり。算数が得意で「まだ習ってないけどね」と九九を披露してくれた。

 日も暮れ始め、仕事帰りか、県道を走る車が目立ってきた。さらに道を進むと、今年秋に完成予定の津軽ダムがある。水をたたえたダムと新緑を見に、今度はドライブに来よう。