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    ~5000歩の旅~
    黒石市
  • 祭り 城下町そわそわ

 8月19日。夏祭りの熱気冷めやらぬ黒石市中心部を気ままに歩くことにした。暑さは苦手。真っ昼間を避けて午後3時すぎ、弘南鉄道黒石駅北口を出発した。(佐藤正悟)

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▼835歩
写真サービス精神旺盛な「須藤冷菓店」店主・須藤文子さん=地図(2)

 西に進んで左折し、黒石高校正門前の交差点を再び左に曲がると、ワゴン車を降りた子どもたちが、「ストキャン」の愛称で地元市民に親しまれている須藤冷菓店に入って行くのが見えた。児童養護施設「弘前愛成園」(弘前市)の小学1~6年生の6人で、黒石市民プールの帰りだという。5年生の女子児童は「バニラの味が濃くて、ひんやりしておいしい」と日焼けした顔をほころばせた。すると「(取材に)感想を言ってくれたから、全員分サービス」と店主の須藤文子さん(60)。自分もシェークをごちそうになり、体はひんやり、心はぽかぽか。

▼1658歩
写真松の湯交流館でくつろぐ(左から)工藤さん、金成さん、竹内さん=地図(3)

 東に直進し一番町通りを右折、100メートルほどで左に曲がり、市内一の飲食店街に入った。通り沿いに並ぶ「黒石よされ」と書かれたちょうちんを見上げながら進むと、「松の湯交流館」に着いた。約2年間の工事を経て今年7月にオープンした、かつて銭湯だった施設だ。観光案内コーナーや休憩スペースなどがある。

 黒石市出身の工藤由紀子さん(47)=弘前市=が、いとこの金成美加子さん(46)=さいたま市=と館内を見学していた。工藤さんは、工事が始まる直前にも入ったことがあり、「こんなにきれいになるとは」と驚いた様子。この日はおいの竹内祐也さん(20)=弘前市=も一緒で、冷茶を飲みながら、もうすぐ埼玉へたつ金成さんとしばしの別れを惜しんでいた。

▼1830歩
写真写真を撮りながら散策する浅瀬石小学校の女性教諭たち=地図(4)

 江戸時代の城下町の風情が残る「こみせ通り」を南へ進み、小路を入った「かぐじ広場」で休憩することにした。ベンチに腰を下ろして20分、ぼんやりと夕空を眺めていると、「へ~、こんな所があったんだ」と女性の声。浅瀬石小学校の佐々木祥子さん、山口安見子さん、工藤修子さんの教諭3人が、夏休み明けに予定している、地元の魅力を学ぶ授業の下見で中心街を歩き回っているという。仕事に対する熱心さに刺激を受け、「よし、そろそろ行くか」。

 こみせ通りを引き返し、黒石市を代表する大型施設「スポカルイン黒石」に寄ってみた。トレーニングジムで汗を流す人を見ていたら、おなかがすいてきたので、駅前の食堂へ移動。

▼4788歩
写真黒石よされの「廻り踊り」の開始を待つ小中さん親子=地図(5)

 冷やし中華をすすっていると、三味線の音色と「エッチャホー、エッチャホー」の陽気な声が。間もなく向かいの広場で始まる黒石よされの「廻(まわ)り踊り」の練習演奏だ。広場で開始を待っていた弘前市の小中蓮生(れん)君(8)、美桜さん(7)、怜奈ちゃん(5)の仲良し3きょうだいは「楽しみ」「早く踊りたい」とそわそわ。横で母・鮎美さん(38)、鮎美さんの母・小山内広子さん(65)=つがる市=が優しくほほ笑む。

 午後7時すぎ、廻り踊りがスタート。やぐらを囲んだ踊り手の輪は、間もなく3きょうだいが加わり、次第に大きくなっていった。